「2浪3留京大」人力車に情熱注ぐ彼の豊かな生き方 数学が苦手なのに理系志望、彼が貫いた信念
「一緒に浪人していた友達とビリヤードをしに行って、受付待ちのときに結果を見たのですが、友達に『お前、(番号)ないやん……』って言われてびっくりしました。2浪するしかなくなったので、ビリヤードせずにすぐに家に帰って、決まってた下宿を取りやめました。友達はドン引きしていたのですが、僕自身は絶望といった感情は一切なくて、能天気に『落ちてるやん、わろた。行くところがないから2浪するか』という感じでした。自分にはこの図太さがあったから、今まで生きてこれた気はします(笑)」
こうして2浪が確定した竹林さんは、河合塾名駅校に通い始めます。 予備校に通うようになって、落ちた理由を彼は「勉強時間が不足していた」と分析します。 「宅浪の前半は遊んでしまって、演習が足りていませんでした。予備校に通っていた人に比べたら勉強してないのが、最後に出てしまったんだと思います」 ■京大工学部を目指した明確な理由 3度目の京都大学の工学部への挑戦に向け、勉強を始めた竹林さん。3年連続で京大工学部を志望した理由も、彼なりのしっかりした理由がありました。
「京大の工学部は2次試験を受けるための資格として、センター試験で5教科7科目を受ける必要があるのですが、合否に直結するのは国語・英語・社会だけなんです。国語・英語が50点満点、社会が100点満点でその200点と、2次試験の800点を合わせて1000点満点でした。 だから足切りさえ突破できれば、センター数学・物理・化学は0点でもいいんですね。それに加えて2次試験で英語の配点も高かったですし、数学も2時間半与えてくれて、6問中4問できれば受かったので、自分が合格するためにベストの学部だと思いました」
「1年通して、バランスよく学習することを心がけた」この年は、ついに秋の模試ではA~B判定をとれるようになります。自習室で苦手科目であった数学・物理・化学をひたすら突き詰める日々を送ったこの年のセンター試験は、数学も158/200点と粘り、全科目合計で87.4%を記録。 併願で受けた慶応の理工学部と同志社の理工学部も合格し、自信を深めて受けた3度目の京大受験は、終わった瞬間に「受かったな」と思えたそうです。