断面はミッキー!ケンミン食品が2年かけ開発 グルテンフリー米麺「小麦アレルギー持つ子に」9月発売
小麦アレルギーを持つ子どもたちにも、アレルゲンやグルテンを気にせず「めん料理」を楽しんでもらおうと、ケンミン食品株式会社(本社・神戸市中央区)は、断面がミッキーマウスの顔の形をしたライスヌードルを、9月1日に発売する。 【写真】「ミッキーマウス / ライスヌードル」の包装パッケージ 同社の調査によると、ミッキーマウス型断面や、早ゆでパスタの歯車型、風車型形状の小麦のめんはあるものの、米めんではなかった。というのはその製造方法が異なるからだという。 米めんは、丸い孔の空いたダイス(金型)を使い押出製法で作られる。一方で、「ラーメン」などはめんを「切り出して」いるため、断面は丸ではなく四角だった。 グルテンフリーラーメンの開発に着手し、よりラーメンらしいライスラーメンを追求していた同社では、四角い孔のダイスをつくることができれば、四角いめんを押し出すことができるのではないかという仮説を立てた。0.1ミリ単位で精巧な孔をあけられる、高い技術を持った金属加工会社と巡り合うことができ、ダイスを製作することができた。 そこで、気づいた。丸とか四角だけでなく、孔の形を変えて製めんすることができるのではないか? 小麦アレルギーがある子供たちが、楽しんで食べることができるめんになれば、と思いついたのがミッキーマウスの形だった。 とはいえ深い切れ込みのあるミッキーの顔の形は不可能ではないかといわれていた。めんの断面のミッキーマウスの耳の根元のような凹形は膨張により、谷の部分が浅くなり、ダイス孔の形状通りには押し出されないという。 2022年3月に開発に取り掛かり、試行錯誤の結果、2年余りを経て断面がミッキーの顔型の米めんの完成にこぎつけた。 開発担当者は「一番の苦労は理想的なミッキーマウス型の形状にダイスをデザインすること。米めんの生地は吐出穴の形状とは異なった形で押し出されるので、それを計算してダイスをデザインするのが困難だった」と振り返る。めんの太さは1.7~1.8ミリ程度で、「他社では再現することが難しい」と胸を張る。 「ミッキーマウス/ライスヌードル」シリーズは、常温商品としてラーメン・パスタ・うどんの3種類、冷凍商品は中華めん、パスタ・うどんの他、ソースも具材もすべてグルテンフリーのナポリタンの4種類で、いずれも9月1日に全国のスーパーマーケットで発売される。 「通常のめんと比べて表面積が大きいため、ソースやスープとよく絡み、一体感のあるめん料理が楽しめます」(同社広報担当)。
ラジオ関西