大谷翔平、”MVP確実”はまたも異次元!? 歴代MVP受賞者との成績を徹底比較!【コラム】
来季は更なるステージへ…?
もっとも、両選手の比較に際しては、MLB全体の成績推移を考慮する必要がある。図に、1990年以降のMLB平均の打率、出塁率、長打率の推移を両選手のMVP年と合わせて示した。 ボンズ選手が4年連続でMVPを受賞した時期と比較して、大谷選手がMVPを受賞した時期は、MLB全体で主要打撃指標の平均値が低下している。 ボンズ選手が73本塁打を記録した2001年と大谷選手が「50-50」を達成した2024年を比較すると、各数値は以下に推移した。 打率:.264→.243(△.021) 出塁率:.332→.312(△.020) 長打率:.427→.399(△.028) この要因としては、投手のレベルの向上のほか、ボンズ選手自身も疑惑の対象となっている2000年代の薬物使用の広がりが挙げられる。 これらの要因を除けば、2024年大谷選手の成績は2000年代前半のボンズ選手により近い水準にあるかもしれない。 ワールドチャンピオンもMVPも獲った大谷選手にとって、より高い目標を目指すなら打撃面ではボンズ選手の記録になるだろう。 ボンズ選手は4年連続でMVPを獲得したときには30歳代後半だった。対して今の大谷選手はまだ30歳である。 投手としてのサイヤング賞と合わせ、打者として当時のボンズ選手に近い成績も残せれば、クリーンに大偉業を達成した選手として、MLB史に永久に名を刻まれる選手になるだろう。現在もすでにそれに近い存在なのだが。
ベースボールチャンネル編集部