大谷翔平、”MVP確実”はまたも異次元!? 歴代MVP受賞者との成績を徹底比較!【コラム】
MVP獲得選手の本塁打数と盗塁数を比較!
2024年に大谷選手が達成した記録の中で最大といえるものが54本塁打59盗塁である。これを踏まえ、野手(二刀流選手含む)として受賞した48選手に関し、本塁打数と盗塁数の相関分布を図に示した。 2024年大谷選手のほか、2023年ロナルド・アクーニャJr.選手が本塁打、盗塁とも高数値を記録している。 ただし、2人の盗塁数に関しては、2023年導入のルール改正(ピッチクロック導入、牽制球の制限など)の影響を受けている可能性がある。 その点、この影響がない2001年イチロー選手の盗塁数(56)の価値は高い。年間30本塁打30盗塁を達成したMVP受賞選手は、大谷、アクーニャJr.両選手のほか、2007年ジミー・ロリンズ選手、2011年ライアン・ブラウン選手、2018年ムーキー・ベッツ選手の3人である。 その他、ボンズ、ジャッジ、アレックス・ロドリゲス各選手は、年間50本塁打、10盗塁を同時に達成している。
MVP獲得選手の出塁率と長打率を比較!
次に、当該の48選手につき、OPSの構成要素である出塁率と長打率の相関分布を図に示した。 2024年大谷選手は、長打率では上位だが出塁率は中位の下に位置する。特筆すべきは2001年~2004年のボンズ選手で、他の選手に比べ出塁率、長打率とも突出して高い。 これに続く長打率を記録しているのが2022、2024年のジャッジ選手で、両選手だけで長打率の1位~6位を占めている。 該当選手の約6割が出塁率.350~.450、長打率.550~.650の水準にある中、2001年イチロー選手、2008年ダスティン・ペドロイア選手が長打率5割未満で、2007年ロリンズ選手が出塁率3割5分未満で受賞している。
現代最強VS歴代最強…?
以降は、受賞時の成績が突出しているボンズ選手と大谷翔平選手とのMVP受賞時の成績比較を行う。ボンズ選手に関しては、2000年より前の3度のMVP受賞時の成績も含めた。 受賞時の成績やWARについてみると、1990年代のボンズ選手と2020年代の大谷選手が類似している。ただし、出塁率はボンズ選手の方が若干高く、本塁打は大谷選手の方が若干多い。 これらの数字を大幅に上回るのは、2000年代のボンズ選手の成績だ。中でも、2001年の本塁打、2001~2004年の四球数の多さが顕著である。率に関する指標で大谷選手が2000年代のボンズ選手を上回るものはない。