「英検利用」大学入試、全体6割超の460校 今年も最多更新見込み 立教は全学部で導入
旺文社の調査では、調査開始した28年度以降、年に数十校程度のペースで拡大。今回(令和7年度入試)も増加傾向は続く見込みで、6年度を上回って過去最多になる公算という。
同社教育情報センターの石井塁さんは、「現在集計中だが、私立の一般選抜の伸び幅が大きい。定員割れを起こしている私大も多い中、新たな志願者の掘り起こし策として外検利用が広がっており、今後も増加傾向は続くのではないか」と分析する。
受験生のメリットは大きい。例えば「得点換算」では、英検2級で英語試験の得点80点、準1級で100点などと判定される。大学の独自試験を受けることが可能なケースもあるが、その際は、どちらか高いほうが採用される。「もし独自試験に失敗しても大丈夫という安心感を持って臨める」(石井さん)。
一方、国立の一般選抜では未導入校がまだ大半だ。石井さんは、「受験生にとっては、ここのカテゴリが拡大していくことが、在学中の英語学習のモチベーションとして非常に大事」と指摘。地方在住者では、そもそも近くに外検の試験会場がないなど地域格差があるともいわれており、「そうした点を国立大側が考慮し、入試活用に二の足を踏んでいる可能性もある。国を含め、何らかの取り組みを期待したい」としている。