飛べ 春高バレー有望選手紹介 駿台学園・川野琢磨、大会3連覇&〝高校3冠〟狙うスーパーエース
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として行われる第77回全日本高等学校バレーボール選手権大会(サンケイスポーツなど主催)は来年1月5日に東京体育館で開幕。12日の決勝まで熱い戦いが繰り広げられる。注目選手を紹介する連載の第1回は東京男子・駿台学園の川野琢磨(3年)。既にSVリーグ入りが決まっている大器は大会3連覇と、高校総体、国民スポーツ大会とを合わせた〝高校3冠〟を視野に入れる。(随時掲載) 11月22日、SVリーグの東京GBが川野の入団を発表した。チームが独自で導入している「強化育成選手」制度により、練習参加はもちろん、公式戦出場も、チームのトレーナーに指導を受けることもできる。 「将来は日本代表に入りたいので、SVのチームで経験を積んで上を目指せれば」。来春の早大進学が決まっているが、並行してより高いレベルで成長を促せる。その先には2028年ロサンゼルス五輪も見えてくる。 「大学生が海外にチャレンジするのと同じような感覚」とは駿台学園の梅川大介監督。「現在の(バレー選手としての)完成度は3割くらい。ようやく土台ができてきたところ」と197センチの大器を評し、今後はプロのコーチやトレーナーに、より専門的なアドバイスを受ける必要があると指摘。「専属で見てくれる人がいて、アドバイスされれば代表には入れると思う」と期待する。 東京GB加入は春高バレーの終了後。まずは高校最後の大会に集中する。3連覇を目指すチームは今年、夏の高校総体と、東京選抜の主体として臨んだ秋の国スポを制し、〝3冠〟がかかる。強豪校で1年からレギュラーの座をつかんだ川野は、春高を負けなしで卒業するつもり。「今年のチームは昨年より守備力で劣るけど、攻撃力でカバーできている」と自信満々だ。 昨年までは攻撃専門のオポジットだったが、今年はアウトサイドヒッターに転向し、サーブレシーブにも入るようになった。「サーブレシーブをしっかり返さないとコンビが使えない。(本大会までに)しっかり強化したい」と攻守での奮闘をを誓った。(只木信昭) ■川野 琢磨(かわの・たくま)
2006(平成18)年7月25日生まれ、18歳。東京・足立区出身。アウトサイドヒッター。元バレー選手の父、謙治さんの影響で幼稚園年長で競技を始める。足立区立渕江中3年時に全日本中学選手権とJOC杯で優勝、JOC杯ではMVP。駿台学園高では1年からレギュラーで、春高、高校総体2連覇。早大に進学予定。家族は両親と姉2人。197センチ、79キロ、最高到達点343センチ。