単なる「資金調達」の手段ではない…事業承継×企業成長を叶える可能性を秘めた“IPO(新規株式公開)”という選択肢【経営コンサルタントが解説】
IPOには大きなメリットがあるものの…
事業承継におけるIPOは、企業の成長と持続可能性を確保するための有力な手段といえる。IPOを通じて得られる資金や経営の透明性向上は、次世代経営者にとって大きなメリットとなる。 しかし、IPOには多額のコストや経営の自由度の低下といったデメリットも存在する。事業承継においてIPOを選択する際には、これらのメリット・デメリットを十分に理解し、慎重に検討することが重要である。 成功するためには綿密な計画と準備が不可欠であり、専門家のサポートを受けることも有効である。なにより、上場するという「志」が最も必要であると筆者は考える。事業承継は企業にとって大きな転換期である。 事業承継におけるIPOを通じて、何世代にもわたり持続的成長を続ける企業が1社でも多く増えることを期待する。 大西靖彦 株式会社タナベコンサルティング コーポレートファイナンスコンサルティング事業部 ゼネラルマネジャー 金融機関にて法人営業に従事し、多数の企業の事業承継を支援。その後、事業会社にて株式上場準備を担い、組織再編や事業戦略構築、ガバナンス強化などの経験を経て、タナベコンサルティングへ入社。「誠実に顧客の経営課題と向き合う」をモットーに、中期経営計画の策定、ガバナンス体制構築、事業承継(親族内承継からM&Aまで)、IPO支援、PMIコンサルティングなど、幅広く案件を手掛ける。
大西 靖彦