結局「VR」や「メタバース」は「AI」に比べて盛り上がっているのか? 伸び悩むVR市場のいま
VRヘッドセットの各端末の販売戦略も見直しが続く
VRの魅力は、VR空間への「没入感」。その没入感を体験するためのデバイスが「VRヘッドセット」であり、VRを楽しむにはいわば前提として必要な機器です。ちなみに筆者も「Meta Quest 2」と「PSVR2」を所持していますが、自分以外の周囲の人で、所持しているという人を見たことはありません。実際、VRヘッドセットは市場において苦境に立たされています。 ■販売開始から即時に生産縮小へと至った「Apple Vision Pro」
Apple Vision Proは2024年2月にアメリカで先行発売後、日本でも6月に発売されたAppleのXRヘッドセットデバイス。発売当初は大きな話題になりましたが、実際には「需要が少なすぎる」を理由に11月以降生産が縮小される可能性が報じられています。 もっとも大きな理由として考えられるのは、最安でも日本円で約60万円という高価格である点。「その価格の割にやることが分からない」という点も課題と考えられるでしょう。 ■メタは「Meta Quest 3」の値下げを決定 Meta(メタ)は2023年10月に「Meta Quest 3」を発表しましたが、2024年9月に新型の「Quest 3S」を発表し、同時に「Quest 3」の値下げを決定。9万6,800円だった512GBモデルが8万1,400円となりました。そもそも「Quest 3S」が「Quest 3」の廉価版という位置づけにあるため、自然な流れでの値下げですが、購入意欲を喚起する狙いがあると言えるでしょう。 ■在庫が積み上がる「PSVR2」
PSVR2は2023年2月に発売されたVRヘッドセット。2016年に初代が発売されてから7年が経っていたこともあり、大きな話題にはなりました。しかし発売から1年後の2024年3月にPSVR2の在庫が積み上がっているため、生産が一時休止されていることが報じられることに。価格とソフト不足により、なかなか購入につながらないのが現状のようです。