キャットシッターとの打ち合わせ 各家庭ルールがあり”普通に”は存在しない
綿密な打ち合わせを経て
続いて、具体的な世話についての細かい打ち合わせを行った。以前、シッターさんにお願いしたときとは違い今回は2匹なので、説明することも倍になる。 食事に関しては、はちは自動給餌器(じどうきゅうじき)での給餌なので、日数分のフードに1日分をプラスした量をあらかじめ私がセットしておく。ハナはFさんが来たときに1日分の規定量を1度に食器に盛ってもらうことにした。 またはちには、ストラバイト結石をできにくくするためのサプリメントを1日1錠与えているので、この投与もお願いする。サプリはウエットフードにくるみ、手のひらにのせて食べさせる方法をFさんの前で実践。同時に、冷凍してある手作りスープも解凍して飲ませてほしい旨を伝えた。 さらにはちは、たまに玄関脇のトイレ横の壁に尿を引っ掛けるくせがあった。壁には常にペットシートが貼り付けてあり、その交換方法についても説明した。 Fさんは、一つひとつ確認しながら細かくメモをとった。「食器を洗うのは水道水で問題ないですか」とたずねられ、それ以外に方法はあるのかと逆に質問すると「ミネラルウォーターで洗ってください、という方もいらっしゃいます」とのこと。布巾や洗剤にこだわる人も多く、各家庭にそれぞれルールがある。「普通に」というやり方は存在しないらしい。 それにしても、こうして日々の世話を整理してみると、ハナよりはちのほうが手がかかる猫であることがあらためて浮き彫りになった。とはいえ、元来人好きで、前のシッターさんのときも問題なく留守番ができたはちに心配は無用だろう。 一抹の不安があるのはハナだ。はちに比べると警戒心が強いし、食も細い。なにより、飼い主が不在で何日も過ごすのは初めての経験だ。 Fさんが帰るとき、はちは玄関まで見送りに来た。ハナはハナマンの2階で、相変わらず置物のようにかたまっていた。 そして1週間後、万が一何かあったときのために動物病院の診察券と、自動給餌器の取り扱い説明書をリビングテーブルの上に置き、ツレアイと私は家を後にした。