インバウンド好調「第2のニセコ」の声も 外国人客でもう満室? 日本人客とのバランスは…模索続く 高級ホテル進出などで『地価』上昇 村長「何とか是正しながらいい形に」 スキーの村・白馬は今
特集は、まもなくウインターシーズン本番を迎える長野県白馬村です。今シーズンは外国人客の宿泊予約が特に好調で既に満室状態の施設もあり、国内の旅行客が泊まりづらくなっているとの指摘もあります。スキーリゾート・白馬の現状と課題を村長に聞きました。
■ホテルはほぼ満室!冬の白馬
インバウンドが好調なウインターシーズンの白馬。雪質が好まれ、オーストラリア人を中心に人気です。 昨シーズンの入り込みはおよそ128万人で前のシーズンの1.2倍となりました。コロナ禍が明けて外国人客が戻ったことが要因の一つでコロナ禍前の水準を回復しました。 では、今シーズンは? 白馬村・丸山俊郎村長: 「(インバウンドは)昨年以上に来るのではといわれている。クリスマス前ぐらいから2月いっぱいまでは宿、ホテルもほぼ全て埋まってるとの話は聞きます」
実際にホテルを訪ねるとー 白馬パノラマホテル・白川貴衣さん: 「冬はほぼ9割、100%に近いくらい外国人のお客さんであふれますね」 円安を背景に外国人客の宿泊予約が好調です。 既に満室状態の施設もあると言います。
リピーター客も多くこちらのホテルではー。 ローゼンハイム白馬 女将・大谷洋子さん: 「予約が外国のお客さまが早くて、(チェックアウトして)帰るときに予約されるお客さまが来年のいつに取っておいてほしいと」 外国人客の多くは長期滞在。このため、国内の旅行客は予約が取りにくい状況も生まれています。
■外国人客は早く予約し長期滞在
家業の宿泊施設で支配人を務め観光業に詳しい丸山村長。背景を解説してくれました。 白馬村・丸山俊郎村長: 「(外国人客は)予約が早いのと長期滞在をされる、土日を含む平日まで滞在されるので、どうしても日本のお客さんの場合は土日にだけになりやすいという傾向はあるので、最低泊数を設けている施設もありますのでインバウンドの方たちがそこに当てはまりやすい」
■国内客は1泊2食付きの宿へ
インバウンドと国内の旅行客。どう両立させていけばよいのでしょうか。 白馬村・丸山俊郎村長: 「国内のお客さまは比較的まだ2食付きを好まれる方もいるので。そういう意味では昔ながらの民宿とか旅館がちゃんとあることも大切」 そうした発想は実はスキー場関係者も持っています。 村の索道事業者協議会と大町市は今シーズン、大町温泉郷とスキー場を結ぶシャトルバスを運行させる計画です。国内客については食事が充実した温泉宿に泊まってもらおうという考えです。
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