4安打完封勝利の阪神・才木浩人は長風呂で夏バテ対策「発汗するのがいいと聞いて」岡田彰布監督は「才木様々」と絶賛
(セ・リーグ、DeNA0ー1阪神、8回戦、阪神4勝3敗1分、12日、横浜)ハハァ~才木様! 阪神はDeNAに1-0で勝利。才木浩人投手(25)が128球の熱投で4安打に抑え、自身4度目の完封劇を成し遂げた。11日は最大7点リードも逆転負け。岡田彰布監督(66)は「才木様々」と最敬礼した。チームは「母の日」で4連勝を飾り、巨人を抜いて再び首位に立った。 【写真】才木浩人の母・久子さん「完投するとは、ビッくらポンですね!」」 筒香フィーバーはもうゴメン。才木が力と技でDeNA打線をねじ伏せた。今季最多128球もイニングを重ねるたびに勢いが増していく。九回2死。最後は牧に150キロ直球で前に飛ばさせない。邪飛が梅野のミットに吸い込まれた瞬間、ガッツポーズを作った。 「もうちょっと点を欲しかったですね~」 4安打完封でチームトップの4勝目を挙げたヒーローインタビュー。打席でも計2四球を選んで、中野の決勝打につなげただけにユーモアを交えて〝本音〟で語った。 「(チームを)救ったと言ったらアレですけど。昨日の展開の後だったので。きっちりと締めないといけないなと。最後の八回、九回も全然、まだ余力が残っていた」 この日の最速は153キロ。フォーク、スライダー、110キロ台のカーブも織り交ぜた。最大のピンチは七回無死一、二塁。7点リードを逆転された前日、岩崎が決勝弾を献上した筒香と対峙した。2球目の内角高めの直球で詰まらせて二ゴロ併殺。四回にも152キロ直球で空振り三振を奪っていた。 「あれが、きょう一番のプレーじゃないかな」 七回終了時で球数は100球に達していた。打線は大貫攻略に苦戦し、三回に中野が適時二塁打で挙げた1点のみ。岩崎は3連投になるため使えず、ベンチは才木に最後まで託すか、ゲラにバトンを渡すかの選択だった。岡田監督は「風で高め(の球)がちょっと伸びている」と試合中に分析。完封へ、背中を押すことを決断し「六回くらいから安心して。逆にな。才木様々よ。はっきり言うて」とご満悦だ。 「『最後までいくように』と言ってもらい、いったろうか、と」と才木は燃えた。2020年11月に受けた右肘靭帯再建術(トミー・ジョン手術)から育成枠も経験。スタミナ不足が指摘されると日常生活で長風呂を取り入れた。「僕は夏バテするタイプ。これまで気合で乗り切っていたが、発汗するのがいいと聞いて、今年からは試合後も長くつかって汗を出しまくっている」。馬力を上げながら、完封指令に応えることができた。