「姿地区がいい方向に」市内で最も人口が減った地区で迎える年越し 集落に戻ってくる家族も 富山・氷見市姿地区
チューリップテレビ
能登半島地震から1年。被害が大きかった富山県氷見市で最も人口が減った姿地区では大晦日、住民が代わる代わる除夜の鐘を突き復興を祈りました。集落を離れた人、残った人、絆のムラの年越しに密着しました。 【写真を見る】「姿地区がいい方向に」市内で最も人口が減った地区で迎える年越し 集落に戻ってくる家族も 富山・氷見市姿地区 2025年元日、能登半島地震から1年。虻が島を望む、富山県氷見市姿地区の朝です。 公費による解体が進み更地が目立つようになりました。 あの日、震度5強の揺れが港町を襲いました。氷見市の中心部は液状化が深刻で県内で最も多い6700軒を超える住宅が被害を受けました。 公費解体が本格的に始まったのは6月でした。 氷見市によりますと、公費解体の申請件数は市内全体で511件ありましたが、12月17日までに完了したのは住宅や納屋など143件にとどまっています。 地震以降氷見市内で最も人口が減ったのが石川県境に近い姿地区です。全壊が6軒、半壊が9軒、一部損壊も含めると住宅被害は姿地区だけで89軒にのぼりました。 地震前までは57世帯が暮らしていましたが、16世帯が集落を離れ、今残っているのは41世帯です。 ■復興への一歩は「家の壁にボールをあてて響く音」 家族5人で暮らす花木さん一家は半壊した築50年を超える家を直し姿に残ることをきめました。 花木策子さん 「解体されていってポツンってなった時『え?大丈夫?私間違えた?』とは思いました。でも家もあるし。間違いじゃないようにしていけばいいかな」 家族そろって年越しそばを食べるのが花木家の大みそかの風景です。 花木尚子さん 「バタバタした年。いろいろ考えとる間に1年、『え?もうこんな月か』という感じ」 野球が大好きな小学4年生の雅治くんが家の壁にボールをあてて響く音。これが花木さん家族にとっての復興への一歩です。 花木策子さん・尚子さん 「なくてはならん音やね。毎日やからね。それが日常やね。雅治いるおかけでこれだけ楽しくやっていけるんだと思う」 ■「一歩一歩前進していく姿がみたい」 集落の掲示板には高台にある長福寺の住職が地震以降、毎月、言葉をしたため住民たちを励ましてきました。
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