愛情たっぷりの長崎和牛の精肉店のコロッケ・役目を終えた母牛をもっとおいしく
募る“もどかしさ”
夫との出会いは農業大学だった。植物を専攻していた晴美さんは結婚して隆紀さんの家業の「畜産」に初めて携わるようになった。 牛と向き合うようになって6年。晴美さんは牛への愛情を注げば注ぐほど、食用肉になるために飼うことの“もどかしさ“を感じずにはいられなかった。愛情いっぱいに育てた牛がどんな形で消費者のもとへ届くのかもわからない。スタッフが牛に注いでいる愛情を伝え、牛肉を食べる消費者の想いも知りたくて店をオープンさせたのだ。ショーケースに並ぶ牛肉はどんな過程を経てきたかをチラシにして紹介した。 リピーターも増えてきた。店を出して数カ月が経ち、晴美さんは抱いてきたもどかしさを払拭することができたと話す。 御厨晴美さん: 客から「おいしかったよ」という声を聞くことで、牛だけでなく食べ物を生産しているという仕事に自信や誇りを感じられるようになった。客の反応をスタッフに伝えることがやりがいにもつながっている。 西海市の自然がはぐくんだ御厨さん夫婦の長崎和牛。たっぷりの愛情が和牛のうまみとして存分にいかされ、みくりや畜産のコロッケは多くの人の心をつかんでいる。 こんなまちメモ <西海市>長崎市から車で1時間ほどに位置する。三方を五島灘・佐世保湾・大村湾に囲まれた西彼杵半島北部と、周辺に点在する島からなる。肥沃な土ときれいな水を生かした農業と工業がさかん。美しい海岸や山あいからの絶景を楽しめ、海と山の恵みを存分に味わえる地域色豊かな西海グルメも人気。 (テレビ長崎)
テレビ長崎