復興のキセキ 完成まで2年!2024年の歩み
焼失した彫刻物などの復元も同時に進行中!11月に公開されたのは、火災後、世界中から寄せられた寄付金を活用して制作された「透欄間(すかしらんま)」と呼ばれる彫刻物です。 彫刻家(南風原町出身)・儀保克幸さん「(欄間を)起こした時に レリーフ状の唐草文様がすごく美しくて思ったより迫力があっていい出来栄えになったと思う」 その他にも国王のプライベート空間に並ぶ「御差床の龍柱」や玉座の後方に設置される「内法額木(うちのりがくぎ)」なども納められました。こうした製作物は今後、彩色を経て正殿の現場に再び運び込まれる予定です。 今年の復元も見どころ盛りだくさんでしたが来年、2025年はどんなことが予定されているか見ていきます! 令和の正殿には新しい「赤」が採用されます!根拠となったのはある「古文書」"首里城正殿の工事があるので先例に倣い『久志間切』で調達するように"と記されていたんです! この資料から首里城独自のあの「赤」は現在の名護市から東村辺りを指す久志地域でとれた「天然材料」を使っていたことが分かりました。様々な調査や試作を経て、新たな正殿には琉球の首里城と同じく「久志間切弁柄」と呼ばれる県産顔料が使われることになりました。
平成の首里城で使用された市販の弁柄と比べると色の違いはご覧の通り。現在正殿では、漆などを用いた塗装が進められていますが、久志間切弁柄は来月末にも正殿の1部分から塗られていく見込みです。 その他にも、巨大な龍の焼き物 「龍頭棟飾」や阿吽の獅子をモチーフにした鬼瓦などの製作物の作業も進んでいて来年、屋根に設置される予定です。県内外、多くの職人が携わり在りし日の姿を徐々に取り戻している正殿。完成まであと2年です。 来年(2025年)も楽しみ~目が離せませんね!実は来年、これまで再建の舞台として活躍した素屋根が秋に、木材の加工・保管の場として使っていた木材倉庫が夏にも解体される。また木工事を担ってきた「宮大工」さんもほとんどが来年2月までに首里城の現場を去る予定だそうです。 令和の復元テーマは"見せる復興"日々変わっていく現場、今しか見られない職人の技をぜひ目に焼き付けてください。(現場の御用納めは来週(金)、仕事始めは6日(月)の予定。)
QAB 琉球朝日放送