G2共同通信社杯競輪、守澤太志らなぜ選考漏れ?優勝賞金はグランプリ争いに重要、自動番組によるサプライズにも注目
またしても有力選手の選考漏れが
一方で北日本からはビッグレース常連の新田祐大と守澤太志が選考漏れとなった。GIIでは特に有力選手の選考漏れが目立つが、今回はなぜだろうか? 新田はオールスター競輪に続き、2月の失格(先頭員早期追い抜き)によるあっせん停止期間が響き、最低出走回数(24回)に満たなかった。 守澤は選考期間でのFI出場が3回で、すべて決勝に進んでいるが成績は2着、4着、落車棄権となっている。このため(7)の選考条件でカウントされるのは2着1回のみで不利となり、クリアできなかったようだ。
「自動番組」によるサプライズ連係に期待
共同通信社杯競輪の大きな特徴であり、楽しみのひとつが予選の「自動番組」だ。通常は番組編成委員によって組み合わせが決定されるが、この大会の一次予選・二次予選は選考順位で自動的に組み合わせが決まる。初日特選のようなシードレースもなく、出場する全員が横一線のスタートだ。 そのため、これまでも多くのサプライズ連係が生まれてきた。2021年には芦澤大輔と辰弘の兄弟連係が叶い、2022年は眞杉匠と郡司浩平が、2023年は新山響平と稲川翔が連係するサプライズがあった。 一方で追い込み選手に目標となる自力選手がいない場合も当然起こりえる。昨年大会では初日からS班の佐藤慎太郎が目標不在となり、レアな3車ラインの先頭で「前々」とコメントを出した(結果は2着)。 このように「自動番組」で思わぬサプライズが生まれるのも共同通信社杯の大きな魅力。今年はどんなドラマが生まれるか楽しみだ。
グランプリ争いにも重要な位置づけ
熾烈を極める年末のKEIRINグランプリ出場権争いにも大きな影響を与えるのがこの共同通信社杯競輪。優勝賞金は2,700万円とGIIの中ではもっとも高額だ(ウィナーズ2,600万円、サマーナイト1,500万円)。 現S班の深谷知広は、昨年の同大会の覇者。大宮記念と松戸記念での優勝、そして共同通信社杯での優勝でグランプリ出場権を手にした(その他FI開催で5V)。 9月4日時点の賞金ランキングでは、グランプリ出場ボーダーは接戦で、5000万円~6000万円台に8名(7~14位)がひしめいている状況だ。残された2つのGIタイトルは言うまでもないが、共同通信社杯の賞金もグランプリ争いの鍵を握っていることは間違いない。 若手選手の躍動にサプライズ連係、賞金争いの行方と見どころたっぷりのGII「共同通信社杯競輪」はいよいよ13日に開幕する。新たなドラマが生まれる瞬間を見届けよう!