「数字は関係ない」ピアニスト・ハラミちゃんが明かす「目標を掲げる人生を辞めた訳」
「数字は関係ありません」。ビジネスの場で、そういう言いきれる人は少ないでしょう。ストリートピアノの演奏がYouTubeで「200万回再生」を突破し、会社を辞めてピアノ1本に舵を切ったハラミちゃん。「再生数は気にしません」と話す言葉に、仕事や数字に対するひとつの価値観を知る機会になりました。(全4回中の2回) 【画像】こんな努力まで!幼少期に書いていた「ピアノをうまく弾くポイント」のイラスト図解(全18枚)
■人生初のストリートピアノ動画が100万再生! ── 幼少期からピアニストになろうと夢見て音楽大学に進んだ後、考え直してIT企業に就職。体調を崩して休職中、職場の先輩に誘われたストリートピアノがハラミちゃん誕生のきっかけになったそうですね。人生初のストリートピアノ、どんな気持ちで臨みましたか?
ハラミちゃん:休職中、外に出るのが怖かったのですが、ピアノを弾きに行くと思えたから外出できました。でも、ピアノの椅子に座るまではけっこう怖かったです。 人前なんて久しぶりだし、そもそも何年もちゃんと演奏していません。「どうなるんだろう」と不安もありましたが、ピアノの椅子に座って弾いてみると、アドレナリンが出て高揚感を感じました。そして演奏後には、すごくさわやかな気持ちになっていたんです。 ── 話をきいているだけで、そのときのドキドキや喜びが伝わってきます。このときの『前前前世』の演奏動画が、YouTubeにアップされ注目されましたが、これは最初から考えていたことでしょうか?
ハラミちゃん:いえ、この演奏は人に見せるようなものではありませんでした。ストリートピアノに誘ってくれた先輩がたまたま撮影していて「YouTubeに上げていい?」と聞かれたんですが、最初はイヤだなと思ったんです。 でも「誰も観ないから大丈夫」って言われて、「そうか、確かにこんな誰も知らない人間がネット上に演奏動画を1本上げても誰にも観られないだろう」と、OKしました。 ── その動画がバズって、いまや100万回以上再生されています。あとから振り返って、人生初のストリートピアノ動画のご自分の姿はいかがですか?