「数字は関係ない」ピアニスト・ハラミちゃんが明かす「目標を掲げる人生を辞めた訳」
ハラミちゃん: アップロードされた動画を後で見たら、自分がすごくニコニコ笑っているのに気づきました。 人ってムリに笑顔になろうとしてもできないけど、本当に楽しいことをやっているときは無意識に笑顔になるんだな、って。これが、自分の進むべき道だと確信しました。
■仕事を辞めてYouTuberに「視聴者数がゼロだったときも…」 ── ハラミちゃんの確信どおり、その後のYouTube動画や配信を通して人生が大きく変化。でも、会社をやめてYouTube一本にしぼるまで迷いはありませんでしたか?
ハラミちゃん: 迷いましたねぇ。最初の1本目の動画はいきなりバズって、登録者があっという間に1万人突破。でも、これはまぐれというか、ネットの世界はそんなに甘くないとわかっていたんです。 まぐれで当たったからといって、それに人生をかけられないので、週末だけピアノの活動をしたり、働きながら副業でYouTubeをやっても面白いかなって考えました。 ── YouTubeは副業という人も多いですね。ハラミちゃんがYouTube一本に賭ける気持ちになったのは、どういう変化があったのでしょうか?
ハラミちゃん:ストリートピアノに誘ってくれた会社の先輩から「人生笑顔になった回数が1回でも多いほうが勝ちだよ」という言葉をもらったんです。ストリートピアノを弾いている動画を見返すと、私の演奏を観ている人たちがすごくニコニコしています。 そう、私が笑顔になれる道はもう見つかっていたんです。それなら、気持ちやパワーをセーブせずに、思いきってすべての時間やパワーをここにかけるほうが、幸せになれる近道なのではと思いました。
就職してから働いてばかりだったので、少しですが貯金もありました。この貯金が尽きるまでやってみようと思ったんです。 ── 会社の先輩の言葉に背中を押されて本格的に活動開始。YouTubeでは動画撮影以外に、生配信ライブにも挑戦。最初はなかなか視聴者も集まりにくかったと思いますが…。 ハラミちゃん:ちゃんと聴きにきてくれる人がいれば、人数が少ないのはなんとも思わなかったです。でも、最初のころ、“視聴者0人”だったときはさすがに、「壊れているのかな?」「本当に配信されているのかな?」と、家族に別室から視聴者として入ってもらって確認したりしました。