「数字は関係ない」ピアニスト・ハラミちゃんが明かす「目標を掲げる人生を辞めた訳」
ひとりでも配信を聴きに来てくれたらありがたくて喜んでいましたが、どうすればもっと人が増えるんだろうというのも常に考えていましたね。
■チャンネル登録者数は関係ない「見ている人がいる」 ── 活動をはじめて4年たち、チャンネル登録数222万人、動画は1224本(2024年2月現在)に。数多くのYouTubeチャンネルが乱立する状況で、競争をのりこえての結果だと思います。 ハラミちゃん:自分の中では、競争だとはとらえていません。むしろ会社員時代のほうが、競争していたように感じるし、強い気持ちでやっていました。
自分でも不思議なのですが、YouTubeの活動は肩の力がすごく抜けています。多分、本当に楽しいことをやっているから、それだけで満たされてしまっているみたい。 ── YouTubeの世界だと、どうしてもチャンネル登録者数や動画の再生回数に注目が集まりますが、そこがメインではない、と。 ハラミちゃん:チャンネル登録者数が伸びても伸びなくてもどうでもいい、と言ってしまうと失礼ですが、大切なのはそこじゃないんです。ちょっと自分が売れても、そこが大事なんじゃない、自分が笑顔になれることが大事なんです。
── きっと休職やストリートピアノとの出会いなどで、価値観が変わったんですね。YouTubeを観る側は楽しいけれど、動画を配信する人は大変だな、皆さん燃え尽きないのかな、とずっと心配だったんです。 ハラミちゃん:この活動を始めてから目標をひとつ決めました。それは「目標を決めないことを目標にしよう」ということ。 これまで、ピアノのレッスンも会社員時代もずっと目標から逆算して頑張る人生でした。これからは、とにかく自分が笑顔になれることに全力で取り組み、目標にとらわれないようにしようと決めたんです。それからは、すごく気持ちが楽になって、数字がすべてじゃないと本当に思えるようになりました。