10月は「日銀短観」や「中国GDP」などの経済指標に注目【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】
※本稿は、チーフリサーチストラテジスト・石井康之氏(三井住友DSアセットマネジメント株式会社)による寄稿です。
2024年10月の注目イベント
■日銀は10月1日に、9月の全国企業短期経済観測調査(短観)を発表します。今回の短観は、自動車メーカーの認証不正問題の影響の緩和が改善につながるとみられる一方、歴史的な円安水準から円高方向に転じたことや、中国経済の減速、台風や地震といった自然災害などが景気判断にどう影響しているかが焦点です。大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)などが注目されます。 ■10月末には、日銀の金融政策決定会合が開催されます。植田和男総裁は9月会合後の記者会見で、政策判断に「時間的な余裕がある」と述べたことから、10月の追加利上げの可能性は低いとみられます。同時に公表される「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」が、日銀の利上げ路線をみる上で注目されます。 ■中国では、18日に7-9月期GDPが発表されます。中国当局は、長引く不動産市場の低迷を背景に景気の先行き不透明感が強まっていることから、追加利下げを決定し、あわせて不動産や株式市場の支援策も打ち出すなど、景気の下支えに乗り出しました。中国経済は、需要不足によるデフレ圧力を受けており、実質と共に名目のGDP成長率が注目されます。 (2024年9月27日) 石井 康之 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフリサーチストラテジスト ※上記の見通しは当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。今後、予告なく変更する場合があります。 ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『10月は「日銀短観」や「中国GDP」などの経済指標に注目【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】』を参照)。
石井 康之,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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