<春に挑む2024・神村学園「主役」紹介>/下 ガッツとセンスでリード /鹿児島
「僕が必ず甲子園に導きます」。4強に進出した2023年夏の甲子園の後だった。川下晃汰(2年)は主将に立候補した。小田大介監督はそのやる気を買い、指名した。今では「板に付いてきた。リーダーシップも随分出た」と頼りにする。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 父が長崎日大で甲子園に出場したという川下は中学時代に続く主将。「個人の力も必要だが、まだチーム力が足りない。甲子園出場に浮かれることなく。引き締めたい」と語る。 プレーヤーとしては外野の控え。「声でもチームを引っ張る。技術よりガッツでナインに勇気を与えたい」。1番打者だった前主将、今岡歩夢さん(18)とはひと味違う、気持ちで引っ張る“いぶし銀”の存在だ。 その前主将の弟が、3番打者の遊撃手、今岡拓夢(1年)。「守備も打撃もレベルが高く、自分もそこに行きたい」と同学年の選手からも目標にされる。 「素材は素晴らしく、将来はプロに行けるかもしれない。打撃は天才肌でセンスの塊だ」と小田監督。180センチ82キロと体格に恵まれ、同じ遊撃手の巨人・坂本勇人を目標にする。長打力がありミートもできる。変化球も苦にしない。「兄を超えて優勝する」という自信を武器に、チームを支え、引っ張る。【梅山崇】