320品種もある日本の米! おいしい3種を厳選紹介
おすすめの米(その1)
上柳:趣味として今いろいろなお米を食べ比べているということですが、その中でも特においしかったお米を教えてください。 横田さん:好みがあると思うので、これは完全に私の好みでのお話ではありますが、最近食べた中で感動したのが、山形県の「雪若丸」です。 「雪若丸」は新食感を売りにしているのですが、粒がかなりしっかりしていて、本当に今まで食べたことがないぐらいの新食感でびっくりしました。とにかく粒が大きくて、炊き上がりは一粒一粒が立っていて、しっかり弾力があることが見て分かるんです。硬さはしっかりめの硬め、味は「甘い」と「さっぱり」のちょうど中間でバランスが取れています。「カレーに合う」とよく言われています。 上柳:たしかに、しっかりめの硬め、大粒で食べごたえがあるならカレーにいいでしょうね。
おすすめの米(その2)
横田さん:2つめは宮城県の「だて正夢」です。 上柳:これはどんな味なのでしょう? 横田さん:先ほどご紹介した山形県の「雪若丸」とは全然系統の違うお米です。近年は、硬めでしっかりめ、あっさりした米の人気が高いと言われているんですが、『やっぱり、もちもちもいいな』と思いました。 上柳:私は個人的にもちもち系が好みですね。もちろん、玄米みたいに硬いものも好きですが。 横田さん:「だて正夢」は極上のもっちり感、そして甘みも強めなので、噛めば噛むほど甘みが出てきます。
おすすめの米(その3)
横田さん:3つめは京都の「京式部」です。これも最近初めて食べた米なんですが、おいしかったですね。 上柳:「京式部」というネーミングもおしゃれで、皆さん考えていますね。「京式部」は異常気象とも言える夏の暑さに耐える強さ、味や香りに徹底的にこだわって開発されたそうですね。味はどういう感じでしたか? 横田さん:食味マップでいうと真ん中に位置していて、ほどよい硬さで、ほどよい甘みでバランスの取れた味わいです。「京料理の締めに最適」と言われていて、京都の料亭でも使われています。おかずとも相性がよく、上品でバランスの取れたお米です。 上柳:京料理といえば繊細でダシを大切にしていますが、「京式部」は強い主張はそんなにないけれど、ちゃんとおいしさを感じられるので、素晴らしい料理を引き立ててくれる存在なのでしょうね。 ――農家の方々が厳しい自然と向き合い、ていねいに育てたお米が私たちの食卓に届くまでには、多くの努力と工夫が詰まっている。そうした苦労に感謝しながら、日々の食事で大切に味わうことは大事な行為ではないだろうか。また、日本には320品種もの米があり、それぞれに異なる風味や食感がある。いろいろな品種を食べ比べ、その違いや魅力を楽しむことで、毎日の食卓がより豊かで楽しいものになるはずだ。
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