自由参加に“解散”も 任意加入の団体「PTA」のあり方は 歴史と役割を紐解く 北海道
PTAは戦後から続く組織で、大人にも民主主義を学んでもらうことを目的に、GHQの指示で発足したということです。 現在は、PTAに加入しない人が増えています。 少子化や共働き世帯の増加など、学校を取り巻く環境も大きく変わってきている中で、新しい形の「PTA」を目指して、道内各地で積極的に取り組んでいるところも出てきています。
自由参加に“解散”も「令和のPTA」
札幌市北区の北陽小学校で登校の見守り活動をするのは、PTA会長の鈴木さんです。 (宮永キャスター)「この学校のPTA活動で、何か特徴的なことはありますか」 (北陽小学校PTA 鈴木和会長)「活動のスリム化といいますか。私がこの学校に来てからコロナで活動できない時期もあったので、それなら一気に変えようということでいま変革の時期」
これまではほぼ毎日当番制で実施していた登校の見守り活動を、去年から自由参加方式にしたのもスリム化のひとつ。 親の見守りがいない日もありますが、特に問題は起きていないといいます。 時代に合わせた積極的な取り組みが、札幌市PTA協議会から表彰されました。 (札幌市PTA協議会 中野吉朗前会長)「PTAをメリット・デメリットで判断するのは違う。子育ての当事者が学校全体・地域全体で包括的に社会教育を行うのがPTA。そういう意味で、その枠として保護者と教職員とで作るPTAはなくなってはならない」
道南の厚沢部町の小学校です。 天候に左右されることなく体力作りができるように、校舎内を走る時間を設けるなど、子育て・教育に関してマチをあげてユニークな取り組みを積極的に進めています。 その厚沢部町でPTAの活動について伺おうと、小学校の「PTA会長」渋田さんを尋ねてみると…
(厚沢部小学校元PTA会長 渋田潤介さん)「PTAはなくなった」 厚沢部町では3年前に、町内に4つあるすべての小中学校でPTAが解散したというのです。 渋田さんは「元会長」というわけです。 (厚沢部小学校元PTA会長 渋田潤介さん)「人がどんどん少なくなってきて、PTAの活動自体も厳しいという学校が増えてきたのもあるし、教員の働き方改革の推進という部分もあります」 PTAが解散したことで、関連会議への参加や会費などの負担が大きく減ったといいます。