【編集部解説】衆院選2024の争点①政治とカネ/政策活動費&企業献金の各党の賛否と国際比較は?
政治活動費&企業団体献金に対する各政党の意見
選挙ドットコムの投票マッチングで行った各政党の回答を元に一覧を作成しました。 「政治活動費を廃止すべきか」という質問に対しては、自民党だけは中立。自民党以外の政党は、ほぼ賛成でした。 「自民党も将来的には廃止も念頭」という森山幹事長の発言があったという報道もありました。 MC伊藤「ここは方向性としては、あまり違いが各党では出ていない設問の一つと言えるのでしょうか」 政治とカネの問題については、合意されても抜け穴があって解決できなかったというケースが歴史的に続いていると言えます。 「各党の表向きのスタンスは見た上で、本当にその政党がやる気があるのかというのはちゃんと見た方がいい」とMC鈴木。 自民党の将来的な廃止という発言も、時期の明言はなく、詳細はこれからの議論です。 「結局、抜け穴を設けるような形で廃止するなら、あまり意味がないので、ここは有権者として見ていく必要があるかな」と語りました。 2つめの「企業・団体献金の廃止」については、自民党は反対。公明党、国民民主党、みんなで作る党はやや賛成。他の政党は賛成という回答でした。 MC鈴木「これも、自民党と他の政党で大きく分かれているのかなという印象を持ちます」
違いが出る理由の一つとして、「政党のビジネスモデルの違い」をあげます。 例えば日本共産党は、政党の機関紙が政党の大きな運営資金になっていて、政党交付金も受け取っていません。企業献金に依存していないため、企業・団体献金も廃止すべきだと言う立場を取っていると解説しました。 MC伊藤「企業・団体献金を継続すべきだという意見では、どのような見解があるのでしょうか」 企業・団体献金の廃止に、明確に反対している自民党は「最高裁の判決によれば、企業も個人と同様に社会を構成する一員であり、政治寄付を行うことは憲法上認められている」とし、いわゆる「政治活動の自由」に抵触する恐れがあるという見解を示しています。 また、企業・団体献金を廃止した際、政治活動や選挙に現実的にお金がかかるという状況の中で、どのようにお金を賄っていくのかがなかなか整理できないため、企業・団体献金を廃止するだけだと政治活動を制限してしまうという懸念の声もありました。 政治とカネについて、他にはどのような争点があるのでしょうか? アメリカやイギリスで実際に設置されているような政治資金をチェックする第三者機関を作るべきだと訴えている政党があります。 また、「世襲」に関しても問題にあがります。 今回の公約ではあまり書かれていませんが、家族に政治団体を継承するときに、事実上非課税で相続しているという見方もできるため、本当にそれでいいのかという声もあります。 あとは、国会議員と会計責任者の連座制の問題です。会計責任者が罰を受けても議員本人までいかないのは問題だという点について、言及している政党もありました。 気になる点がありましたら、各政党の政策もチェックしてみましょう!