【編集部解説】衆院選2024の争点①政治とカネ/政策活動費&企業献金の各党の賛否と国際比較は?
MC伊藤「政治とカネの問題については、以前からずっと話し合われてきている問題です。なぜこのような問題はなくならないのでしょうか?」 編集長の鈴木は、海外の事例を見ても「公職者が一定の権力を持っていてそれを利用したい企業・団体がいること」と「政治活動や選挙にカネがかかること」の2つの理由があると解説しました。 MC伊藤「鈴木さんも議員を務めていた経験がありますが、現場にいて、カネがかかることや権力が集中しているためそれを利用したい人が出てくる問題を感じたことはありますか?」 鈴木は「間違いなくある」と答えました。 この問題は、必ず起きるため「有権者にとって良い形にしていくこと」が重要であり、特に「透明性の確保」と「民主主義が歪められないこと」がポイントになります。 例えば、アメリカでは透明性の確保においては、日本よりも優れた制度がありますが、それでも多くの寄付によって、政策決定が行われている実態もあります。 鈴木は「この辺は、民主主義の本質的な課題」だと指摘しました。
日本は海外から見て、政治とカネの問題は、根深い問題なのでしょうか? 政治資金に関して調査をしている国際NGOの調査によると、日本は全世界で16位であり、「比較的、透明性が高い」と評価されています。 結果を見ると、アジア、アフリカ、南アメリカなどの発展途上国は透明性が低く、北米、ヨーロッパ、日本、オーストラリアなどの先進国は透明性が高いと言われています。 企業・団体献金について、G7の中で見ると、アメリカ、カナダ、フランスは禁止、イギリス、ドイツ、イタリアは禁止していません。 この国際NGOは、日本に対して「収支報告書が電子化されていない、市民やメディアのアクセスがあまり良好ではない」という比較的大きすぎない問題を指摘しています。 MC鈴木「いわゆる日本の政治資金規正法や公職選挙法に当たる法律がない国もたくさんあります。それが最低限あるというのは、日本はそれなりには進んでいますが、世界で見ると先進国の中では真ん中ぐらいだと思います」 アメリカは企業献金を禁止し、個人での献金に上限額がありますが、スーパーPACという制度を使うと上限がなくなるという「抜け穴」もあります。 MC鈴木「原則、企業・団体献金禁止になっていても実態は違うという事例はいくらでもあり、正直、どこの国でも政治とカネの問題は常日頃、起こりつづけているなというのが、私の認識です」