【編集部解説】衆院選2024の争点①政治とカネ/政策活動費&企業献金の各党の賛否と国際比較は?
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2024年10月18日に公開された動画では、衆院選2024争点解説として、政治とカネをテーマにお届けします。 今回の衆院選の争点として「政治とカネ」、「物価高」の2つが挙げられています。今回は、「政治とカネ」の問題について選挙ドットコム編集長の鈴木邦和が解説します。 【このトピックのポイント】 ・政治とカネ問題で「まだ手が付けられていない」問題点とは ・国際的にみて、日本の政治資金はヤバい?まあまあ?! ・自民党が主張する企業・団体献金に賛成する見解とは
政治とカネの争点と国際比較
MC伊藤由佳莉「政治とカネについて、何が論点なのでしょうか?」 元々は、自民党の派閥の政治資金パーティーのキックバックが収支報告書に不記載だった金額が「裏金」と呼ばれ、政治とカネの問題が大きくクローズアップされました。 その後、派閥は解消され、政治資金規正法も改正が行われて、一定の結論は出ています。 今回の衆院選では「まだ手がつけられていない」部分として、 ・政策活動費を廃止すべきか ・企業・団体献金を禁止すべきか の2つが論点となっています。 1点目の「政策活動費を廃止すべきか」について見ていきましょう。 政党が議員に支出する政治資金が政策活動費です。 政策活動費は、政治資金規正法での定義がないため、使途を公表する義務がありません。 そのため、何にいくら使われたかがわからない「ブラックボックス」になっているため、「廃止すべきだ」という政党が多いというのが現状です。 2点目は「企業・団体献金を禁止すべきか」です。企業や団体からの政治家個人への寄附は政治資金規正法で禁止されていますが、政党や政党支部に寄付を行い、そこから政治家個人の資金管理団体や後援会に移すことは可能です。この状態は「特定組織の利益のために民主主義がカネによって歪められる可能性」が懸念されるため、「禁止すべきだ」という政党が多いです。