【日本株】最近の「バリュー株(割安株)」と「グロース株(成長株)」の動きを検証する【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
株価の持ち直しには、資本コストや株価を意識した経営へのより積極的な企業の取り組みが必要
このように、2024年度に入ってからも、グロース株よりバリュー株、小型株より大型株が引き続き選好されていることが分かります(図表1)。最後に、東証33業種の業種別株価指数について、2024年度入り後、上昇率の大きい10業種と下落率の大きい10業種を図表2にまとめました。これをみると、総じてPBR1倍割れで、配当利回りが相対的に高い業種が選好されている様子がうかがえます。 足元、バリュー株の選好が続いていることから、資本コストや株価を意識した経営が広がるとの期待も続いているように思われますが、全体的な値動きは昨年度に比べ低調です。この先、バリュー株や大型株が持ち直し、グロース株や小型株にも波及する流れを生むためには、企業が投資家の視点で資本コストを捉え、資本収益性や市場収益性を多面的に分析・評価するなど、より積極的な取り組みが求められます。 (2024年5月29日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【日本株】最近の「バリュー株(割安株)」と「グロース株(成長株)」の動きを検証する【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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