高校日本代表・小倉全由監督が語る「世界大会連覇への秘策」! チーム構想、注目選手、木製バットの対応力は?
新基準バットの好影響
ーー 選考の部分で、長打力はどれくらい重視していますか。 小倉監督 もちろん評価していますが、木製バットになると、外野の間を抜いての二塁打という野球がほとんどになるかなと思います。しっかりと力強く叩くことができれば、長打になると思っています。選手たちにはそれを期待したいです。 新基準バットを使ったセンバツを見ていても、本塁打はなかなか期待できないですし、自分が監督やっていたイメージと違うので、「小倉が変わらないといけない」と思っています。 ーー12年ぶりの代表監督の就任についてはどうですか。 小倉監督 初めての監督になった時よりもプレッシャーを感じています。2回目であまり結果を残せなかったら…という不安があります。また、国際大会は9回から7回になったり、球数制限が以前より厳格になったりと、国際大会のルールを一から勉強しないといけない立場です。 ーー 小倉監督を支える代表コーチ3人の方々の働きも大事になりますね。 小倉監督 コーチの方々にはざっくばらんに、「なんでも言い合って」とお願いしています。 「もう気が付いたことどんどん言ってよと。 遠慮しないで、ちょっと違っていたら、『こうしましょう』と遠慮なく言ってよと。 だから、ホテルの食事でも、いつも4人でテーブルを囲んで、野球の話、世間話もしています。 ヘッドコーチの荒井コーチ(前橋育英)は投手を見てもらっていますが、専門的に見られる方はお任せしています。私はコーチからの意見を吸い上げていければ。どこまで吸い上げられるかはわかりませんが、3人のコーチとともに力をあわせていきたい。 ーー 監督の目から見て選手たちの木製バットの対応力はいかがですか。 小倉監督 良いと思います。私が1回目に率いた2012年の世界選手権では、甲子園が終わったあとに選手たちは木製バットを扱ったので、最後まで芯を捉えることができませんでした。 打てているのは、新基準バットの効果が大きいです。木製バットに近い感じになっているので、ずっと練習をしてきているのが大きい。これまでの高反発の金属バットを使っていた時は、選手たちのスイングが荒くなっているのが見受けられました。 このセンバツではなかなか長打は出なかったんですけど、この夏に向かって、新基準バットの打ち方をしっかりと覚えていけば、もっと長打が出る期待はあります。 代表候補に入った選手たちは今後は普段から木製バットでの練習を取り入れてもらいたいです。