新病院の建設が中止…吉川美南駅東口に計画 建設費高騰で事業者辞退 土地区画整理事業の一環、吉川市は同じ土地で事業者を再募集する方針
埼玉県吉川市は22日までに、JR吉川美南駅東口の土地区画整理事業の一環で進めていた新総合病院の整備計画が中止になったと発表した。交渉を進めていた事業者が、建設費や医療機器の高騰などを理由に辞退を市に申し出た。市は今後、同じ土地で事業者を再募集する方針。 計画の変更申請は来月2日が期限 順天堂大学の新病院 大学側は7月に2027年11月予定の開院を20カ月延期する資料などを通知 県は速やかに申請書を提出するよう要請も未だ提出されず
市は2017年から、土地区画整理事業を開始し、市の新たな玄関口となる地域として街づくりを進めている。昨年募集をかけた商業・業務ゾーンで、市は今年2月、大阪市の大和ハウス工業(代表申込者)と千葉県柏市の医療法人社団葵会(共同申込者)を優先交渉権者に決定、整備に向け交渉を進めてきた。 市によると、建設費や医療機器費の高騰などを理由に、葵会が計画中止を判断。大和ハウス工業から今月8日、市に辞退届が提出された。 新病院は仮称「AOI吉川病院」で、病床数224床。敷地面積約1万3千平方メートル、鉄骨4階建て、延べ床面積1万580平方メートルで、26年3月に開院する計画だった。 中原恵人市長は「市としては誠に残念。今後、市の新たな玄関口として、魅力ある施設の立地を目指したい」とコメントした。