【65歳以上の夫婦】年金生活1カ月の生活費はいくら？シニアの「貯蓄額・年金月額・家計収支」を解説！
【シニア全体の貯蓄事情】65歳以上・勤労世帯も含めた平均貯蓄額はどのくらい？
2021年に施行された「改正高年齢者雇用安定法」により、企業には65歳から70歳までの雇用確保が努力義務となり、65歳以上の就業者数が増加しています。 前章では無職のシニア世帯の貯蓄額について見ましたが、本章では「働くシニア」を含めたシニア全体の平均貯蓄額についても確認してみましょう。 ●【シニア全体】65歳以上・二人以上世帯の貯蓄額（平均・中央値） ・平均:2462万円 ・貯蓄保有世帯の中央値:1604万円 65歳以上の二人以上世帯の平均貯蓄額は2462万円ですが、中央値は1604万円です。 つまり、世帯の半数は1604万円以下の貯蓄額となっており、貯蓄額に大きな差があることがわかります。 さらに詳しく見ると、貯蓄額が2500万円を超える世帯は全体の約3分の1を占め、反対に貯蓄額が300万円以下の世帯は約15％に達しています。 このことから、貯蓄額には大きなばらつきがあり、格差が生じていることがわかります。
【65歳以上・無職夫婦世帯】1ヵ月の家計収支はいくら？
65歳以上世帯のおもな収入源は年金と貯蓄になるため、これらを日々やりくりして生活することになります。 では、老後は生活費がいくら必要なのでしょうか。 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年」を参考に、65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支を見てみましょう。 ●【65歳以上・無職夫婦世帯】毎月の収入・支出 収入合計:24万4580円（うち社会保障給付*:21万8441円） 支出合計:28万2497円（うち消費支出:25万959円） 毎月の収支:マイナス3万7916円 *おもに年金のこと 毎月の収入が支出を上回らず、約4万円の赤字が発生していることが確認できます。 この赤字を補うためには、貯蓄を取り崩すなどの方法で対応する必要があるでしょう。 また、支出の内訳については以下のとおりです。 ●（参考）65歳以上・無職夫婦世帯の「毎月の支出の内訳」 ・食料:7万2930円 ・住居:1万6827円 ・光熱・水道:2万2422円 ・家具・家具用品:1万477円 ・被服及び履物:5159円 ・保健医療:1万6879円 ・交通・通信:3万729円 ・その他:5万839円 ・非消費支出:3万1538円
