阪神大賞典は「ステイゴールド系」が強い 天皇賞・春のステップレースは格下馬に期待
これまで9戦3勝、現在は3勝クラスで、重賞はおろかオープン競走に出走するのも初めての「格下馬」だ。距離も2600mまでしか経験がないが、3000m以上でさらによさが出る可能性は十分にある。 母系の血統を見てみよう。母の父タニノギムレットはGⅠ日本ダービー馬で、年度代表馬ウオッカなどの父として知られる。さらに母の父としては、パフォーマプロミス(父ステイゴールド)が、GⅡアルゼンチン共和国杯(東京・芝2500m)など重賞を3勝したほか、天皇賞・春でも3着に入っている。今回、距離延長での格上挑戦でゴールデンスナップの能力が開花し、波乱を起こすことを期待したい。 もう1頭もゴールドシップ産駒からメイショウブレゲ(牡5歳、栗東・本田優厩舎)を推す。同馬は格上挑戦で出走した前走・万葉S(京都・芝3000m)を勝利。こちらも重賞初出走となるが、ゴールデンスナップに比べるとオープンで結果を出している分、格は上になる。 血統で触れておきたいのは祖母の父ダンスインザダーク。菊花賞馬であり、種牡馬としてもザッツザプレンティ、デルタブルース、スリーロールスと3頭の菊花賞馬を出したステイヤーだ。阪神大賞典でも直仔ダイタクバートラムが2003年、孫ユーキャンスマイル(母の父ダンスインザダーク)が2020年に勝利しており、存在感を示している。 以上、今年の阪神大賞典は、ゴールドシップ産駒ゴールデンスナップ、メイショウブレゲの2頭に期待する。
平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki