木村祐一『ダウンタウン』から“勝手に”学び続けた30年
なんで誘ってもらっていたのか。それも、お尋ねしたこともないですし、何か言われたこともないです。ただ、これもこちらが勝手に思ってることで、そこがリンクしているのかどうか分かりませんけど、これも覚えているのが「4時ですよーだ」のCM中のことでした。 ここでも、大喜利的な流れになって、CM中で時間も限られてるし、とにかくすぐに答えないといけないと思って、サッと手を挙げて答えたんです。そうしたら、松本さんがその答えで「フッ」と笑ってから、怒るわけでもなく、諭すわけでもなく、スッとおっしゃったんです。 「普通の2年目やったらそれでエエけど、お前はアカンのちゃうか」と。その瞬間「…うわ、メッチャ頑張らなアカンやん」と思いました。もっと上を目指せと言うことなのかと。言葉の重み、うれしさで鳥肌が立ちました。そんな思いで、こっちを見てくださっていたならば、こんなに有り難いことはないですよね。 浜田さんには、日々“確認”をさせていただいたと思っています。それこそ、バシバシ突っ込んでくださる。あらゆる角度から。こっちは突っ込まれながらも、そこでいろいろな見方や切り口を教わってるわけです。浜田さんも、直接「こうやった方がエエよ」なんてことはおっしゃらない。でも、1つ1つのツッコミの文言がこちらのボケに対するアドバイスでもあるわけです。 「なるほど、そう見えてるんや」「そっちを際立たせた方が、分かりやすかったか」だとか。こっちは感じるわけです。何の巡り合わせか、若い頃から、日々浜田さんに突っ込んでもらっていた。この積み重ねというのは、とてつもなく大きなことでしたね。 あの~、遊園地とかに子どもが入って飛び跳ねて遊ぶ、空気で膨らませた巨大なビニール製の怪獣みたいな、ポワンポワンの遊具がありますわね。浜田さんはね、アレなんです。どんなことをしても、どこにどうぶつかっても、必ず返してくださる。どれだけ暴れまわっても、どんなコケ方をしても、ケガさせない。思い切って、飛び込んでいっても大丈夫。思いっきり、させてもらいましたし、させてもらっています。