斎藤知事、就任式に大勢の支援者ら 集まった兵庫県職員に「丁寧に対話を尽くしていく」
17日投開票の兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏(47)は19日午前、県庁で就任式に臨んだ。告発文書問題などで県議会の不信任決議を受け、失職してからの知事復帰となったが、大勢の支援者らが詰めかけた。県職員、県議会との信頼関係構築、告発文書の検証、停滞していた県庁舎再整備などが課題となる。 【動画】再選の斎藤氏に当選証書 午前10時ごろ登庁した斎藤氏は、支援者らに深々と一礼、一人一人と握手して「ありがとうございます」と伝えた。 県選挙管理委員会の選挙会が開かれ、当選人を正式に決定。直後に開かれた式典で、県選管の永田秀一委員長から斎藤氏に当選証書が手渡された。 同11時から県庁1号館中庭で開かれた就任式では、県職員や市民らに拍手で迎えられた。あいさつの冒頭で「文書問題で心配や不安を与えて申し訳ない」と言及し「仕事は一人ではできない。県民のために職員から『こうした方が良い』という声を届けてほしい」「丁寧に対話を尽くしていく」「耳の痛い話にこそ真摯に耳を傾けて糧にしたい」と呼びかけた。 斎藤知事は午後には幹部職員らが参加する政策会議に出席し、就任記者会見に臨む。 斎藤知事は2021年に初当選し、新型コロナウイルス対策を進めたほか、県立大学の授業料無償化などに取り組んだ。 一方、自身のパワハラ疑惑などが記された告発文書への対応を巡り今年9月、県議会で全会一致の不信任決議を受け、議会解散や辞職ではなく失職を選んだ。その後、出直し選に立候補し、交流サイト(SNS)を駆使して支持を広げ、過去最多7候補の争いを制して返り咲いた。 斎藤知事の任期は28年11月までの4年間。(岩崎昂志、鈴木雅之)