当方ブスぞろい!? 大阪のスナック「ブスの店」ママに聞く店名の理由
キープしたボトルは期間無制限?
また、店のすぐ近所にある大阪市立都島工業高等学校の卒業生などは「学生時代にいつも看板を見ていたので、中はどんなんか気になってきた」「想像の世界から来てみたら、私をみて『ブスちゃうやん』と行ってくれる人もおるんですよ」とうれしそうに杏子ママは語る。 店内のピンク色に照らされたスペースには、多くの客がキープしたボトルが置かれる。ママによると「期間は無制限、営業時間も午後7時から無制限」だという。
やしきたかじんさんもよく訪れていた
杏子ママによると、かつては、歌手のやしきたかじんさんが訪れ、いつもふらっと現れては、いろんな世間話をしたりして楽しんでいたのは、いまでも思い出深いという。 また「探偵!ナイトスクープ」など多くのテレビ番組で紹介されるなどし、上岡龍太郎氏や越前屋俵太といった芸能人もよく訪れていた。 料金はセット3000円ということにしているが、それは飲み物、そしてママが家から手作りしてきた食べ物、歌1曲も込みの値段。「3000円で帰る方も多いんですよ。料理は野菜ものばっかりやけど、ここで野菜をとってくれたらええなぁ思って」。また、客はみなママや客同士での会話を楽しむ人が多く、ママいわくカラオケよりも「しゃべりが多いね」と話す。
周りは変わっても、この店だけは変わらない
開業から48年たつが、この街並みもずいぶんと変わった。「まだ開業した時は、地下鉄の都島駅がなかった(1974年開業)。高層マンションもなかったしね」 地元の人などに愛され営業を続けているが、昨年、店にもある変化が訪れた。「私もそろそろ守りに入ろうと思って、去年から女の子を雇うのを辞めたんですわ。だからブスは私1人」と杏子ママ。「ちょっとでも長いことやれたらええなあと思って。ブスの看板を見て、多くのお客さんがのぞいてくれるから、ぼちぼちやっていけてます」と続けた。 とはいうものの、杏子ママは「周りは変わっても、この店だけは変わらない」と断言。きょうも元気に「ブスの店」は、訪れる人をホッとさせるアットホームな雰囲気でにぎわっていることだろう。