過去に購入したNTTの「電話加入権」はいまどれくらいの価値があるのか?
2015年時点では長らく質権設定されたままの電話加入権が、国内全体で1万~1万5000件あると推定されていました。 なお後述しますが、電話加入権の標準価格は2020年時点では1,500円。オークションでの取引価格も6,000円ほどです。つまり「質に入れる」には電話加入権はすでに安すぎる権利であることは間違いなく、いまから電話加入権を質に入れる意味は薄いです。とはいえこのように「取引できる権利である」ことは覚えておいて損はないです。
電話加入権は「財産」になるのか
ここまでに解説してきた通り、電話加入権は取引できる権利であり財産としての価値があります。つまり「相続の対象」にもなります。 電話加入権は相続財産に当たり、家庭用財産として一括評価・計上が可能です。ちなみに2020年12月31日以前は標準価格1,500円で計上するのが一般的でした。そして、家庭用財産となった2024年現在は個別評価する必要がない財産です。 ■電話加入権の評価方法といまの価値 なお電話加入権の評価は、国税庁の基準に基づいて行われています。先述した通り、2020年時点での標準価格は1,500円。つまり、NTTで新規取得する際の36,000円(税別)とは大きな差があります。
不要な電話加入権を「売却」したい場合はどうしたらいい?
電話加入権は手元に残し続けると、相続の対象となります。個別評価こそ不要ですが「相続する必要がある財産」ともあまり感じていない方もいるのでは。事実として、個別評価した場合の価格は1,500円です。 不要な電話加入権を売却する場合、一番簡単な方法は「買取ショップ」への持ち込みです。ただし近年は「一回線だけでは買取しない」など買取に慎重な姿勢を見せる事業者も増加傾向です。 このほか、オークションやフリマアプリなどで電話加入権が売り出されているケースも目立ちます。オークションやフリマアプリでの落札相場は、筆者が確認した限り6,000円程度です。 ただし実際にオークションやフリマアプリに電話加入権を出品する場合、落札者の方とは繊細な個人情報のやり取りが必要になる可能性が高いです。電話加入権を第三者に売却したい場合は、その売却先が信頼できる相手かも慎重に判断しましょう。
オトナライフ