未明のマンションに潜んだ「刀物持ち大声で叫ぶ上半身裸の男性」摘発…韓国警察官が働かせた機転
【06月24日 KOREA WAVE】男性が路上で凶器を持って歩き回っている――11日午前5時ごろ、ソウル九老警察署にこんな緊急通報があった。男性は上着を脱いで凶器を持ち、大声で「人を殺す」という趣旨のことを叫んでいたという。 警察官4人が3分後、現場に到着すると、男性はいなかった。ある市民が警官1人に「その男はあちらのマンションに入った」と伝えたため、5階建てのマンションの1階から屋上まで捜索した。だが男性を発見できなかった。 唯一の手掛かりは防犯カメラに映った姿。市民が眠っている時間帯であり、戸別にドアを叩いて探すことも難しかった。 この時、警官の一人が、過去に妄想や幻聴など「異常行動」と関連した通報がなかったか、署に確認した。すると、このマンションのある部屋に対する通報がかつて寄せられていたことがわかった。 警官らがその部屋の玄関前に立った。万が一に備えて、1人が盾を持ち、もう1人は防剣手袋をはめて三段棒を手に持った。さらにその後ろではテイザーガンも構えられた。 玄関のドアをたたくと、人の気配がした。中からドアが開き、顔を出したのは、防犯カメラに撮られた凶器を持った男性だった。盾を持った警官が直ちに男性を制圧した。 男性は凶器を持って徘徊していた事実を認めた。男性は取り調べを受けている間も「誰かが自分を殺そうとしている」と話していたという。 警察は男性の心理的安定のため、緊急入院を決定した。緊急入院は、精神疾患者と推定される人が自分や他者に危害を加える恐れがある場合、医師の同意を得て最大72時間まで精神医療機関に強制入院させる制度だ。 その後、警察は19日になって男性を軽犯罪処罰法違反の疑いで検察に送致した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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