「バロンドール候補だったはず」アタランタ指揮官が惜しむキャリア絶頂でうつに阻まれた才能…「唯一、無力に感じた時」 | セリエA
【欧州・海外サッカー ニュース】アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が、2017年から5シーズンにわたって指導したスロベニア代表MFヨシップ・イリチッチの才能を惜しんだ。 【動画】ガスペリーニの教え子イリチッチがハーランド擁するノルウェー戦に出場
昨シーズンのUEFAヨーロッパリーグ覇者であるアタランタの指揮官ジャン・ピエロ・ガスペリーニが11日、イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』の主催する「il Festival dello Sport」のイベントに出席。2017年から2022年までベルガモのクラブに所属したヨシップ・イリチッチの逸話を明かした。 イリチッチは、2010年にスロベニアのマリボルからパレルモへ移籍してセリエAに上陸。フィオレンティーナでのプレーを経て、2017年にアタランタに加入すると主力として活躍していたが、新型コロナウイルスの流行によりリーグが中断した後、うつに苦しみ、2022年夏にアタランタとの契約解除に至った。 ガスペリーニは、セリエAが中断する直前のUEFAチャンピオンズリーグのラウンド16のバレンシア戦終了時点で、イリチッチがバロンドール受賞候補に匹敵する選手だったと主張。敵地でPKを含む4得点を挙げた才能ある教え子がキャリアのピークで大きな壁に阻まれたことを惜しんだ。 「イリチッチは、キャリアの絶頂でこの状況に陥った。どんなに強くて、戦うことや反発することに慣れているアスリートであっても、人間的な弱さがあるということを考えさせられた。バレンシア戦の後の彼は、おそらく本当にバロンドール候補であったかもしれない」 「新型コロナウイルスは、みんなにとって破壊的なものだったが、特に彼に関しては、まさに人生へ影響を受けた。あれは難しいものだった。ケガなら深刻であっても治療法は分かる。だがこのようなうつの症状となると、本当に難しい」 「自分が唯一、無力に感じた時だったかって? まったくその通りだ。それは私だけでなく、彼の周囲にいた者の全員が感じたことだ。この状況は、少なくとも1年半にわたって続いた。それでも時々、上質なプレーでかすかな光を見せるときはあった。彼は本当に大きな困難に陥った。その後は通常に戻ったが、当然ながら、以前と同等のパフォーマンスは示せなくなっていた」 イリチッチは、2022年10月に古巣のマリボルに復帰。36歳となった現在も、クラブチームやスロベニア代表で活躍を続けている。 試合情報 ヴェネツィア vs アタランタ 試合時間:2024年10月20日(日)日本時間22:00 会場:スタディオ・ピエル・ルイジ・ペンツォ
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