ひとりぼっちでコロナの時代に突入していたらと考えると恐ろしい――広末涼子と家族との2年間
広末涼子(42)は、この2年間を振り返り、「私の性格だと、家族がいてくれて良かったなと思うし、逆に日常のありがたみとか、家族の存在のありがたさを感じさせてもらった」と語る。思わぬ挑戦を前に、彼女の背中を押してくれたのは家族の存在だった。今年初挑戦したInstagramの感想、コロナ禍での日々などについて聞いた。(撮影:稲垣謙一/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
自分のことは全然知られたくない
広末は昨今の「写真」についてこう語る。 「プリクラとかじゃなくても、すぐ修正できちゃうし、フィルターかけると違う人みたいになっちゃう。その逆に、ナチュラルなものの美しさとか貴重さとか、そういうものもいいんじゃないかなって思います。写真もレタッチをしすぎると、お人形さんみたいになっちゃって、素肌感とか人間味が失われていっちゃう。自然な写真の世界に興味を持ってもらえたら嬉しいなと思いますね」 そう語る広末は、著書『ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち』(宝島社)のプロモーションのため、今年2月から期間限定でInstagramを自らの手で運用していた。以前の取材では、SNSはしないと語っていた彼女は、どんな感想を持ったのだろうか。 「私の場合は期間限定だからできることだなって思いました。『あんまり得意じゃないな』って、やっぱり思って。もう20年以上、作品ありきで表に発信してきたので、自分自身をプロモーションするつもりはあまりなくて。だから、本当は全然知られたくないんですよね」 SNSに対するそうした姿勢は、若い頃の苦い経験も原因のひとつになっているという。 「家族に『これ食べたよ』とか、友達に『お弁当作ったよ』とか言うならわかるんだけど、知らない人にそれを知ってもらう理由が、私の中ではわからなくて(笑)。昔は、インスタはもちろんのこと、ブログもなかった。自分の私生活を公にすることに対して抵抗感があったり、それで何か反論されることに怯える部分があったり。言葉を選んでいても、いろんな捉え方をする人がいるのを、若いときにさんざん味わってきて。『必要性がないものを発して、ネガティブな反応が来たときどうすればいいの?』とか『なんで発さなきゃいけないんだろう?』という、私の世代ならではの捉え方かもしれませんね」