還暦の通天閣 今秋にも高さ108メートルに 天気ネオンLED化も
秋には高さ伸ばす、天気ネオンLED化へ
だが今年、再建から60年を迎える通天閣はそれだけでは終わらない。高井副社長は「この秋に通天閣の高さ(103メートル)をさらに伸ばします」と強い意気込みで話す。通天閣自体をそのまま伸ばすのは物理的に難しいため、現在、てっぺんに設置している高さ3メートルの「避雷針」を8メートルのものに付け替えることで、高さ108メートルにするという。
しかし、なぜ「108」なのだろうか。それを聞くと「煩悩の数に合わせたい」という理由もあるが「まずは近く(兵庫県)の『神戸ポートタワー』(高さ108メートル)に近づきたかったというのがあるんです」と高井副社長は明かす。現在、関係各所で調整中だが、設置したら、その長い避雷針に鯉のぼりをつけるなど、さらに新しい構想を浮かべているという。 また、西上社長は「今年はネオンの改修もあるので、オールLED化にしようと思います」と話す。2011年にネオンはLEDにリニューアルしたが、てっぺんにある「天気予報ネオン」だけは、現在もネオン管のままだという。
「晴れは『白』水色は『雨』と色で翌日の天気をお伝えしていますが、年に1回あるかないかの『雪』はピンク色はわかりにくいという意見が多いので、LEDにしてくっきり色を出したいですね」と西上社長。たしかに雪を表すピンク色は、赤や白のネオンを組み合わせて表しているため、見方によっては見えにくいという意見も多いという。 西上社長は「今年、通天閣は年男ですからね。原点に立ち戻って、大阪の観光名所として、多くのみなさまに楽しんでもらえるようにしたい」と笑顔で語り、さらなる進化に取り組んでいくことを誓った。