【解説】中国海警局が外国人拘束の新規定と機関砲で尖閣に圧力 乗組員拘束も辞さない悪質行為「ICAD」とは?
“機関砲”も搭載か、海警局の航行続く日々に政府関係者「日本はゆでガエルにならないように」
さらにこの関係者は「日本はゆでガエルにならないように気をつけなければならない」と話す。これはカエルを突然熱湯に入れると飛び出すが、水に入れた状態でゆっくりと沸騰させていくと、そのままゆでられて死ぬという作り話が由来とされる警句だ。つまり、ゆっくりと変化していく環境では危険性を察知できず、致命的な事態に陥りやすいことを示している。そうしたゆっくりとした変化が、今、実際に起きているという。 実は尖閣諸島周辺では、最近になって、多くの船で機関砲のようなものの搭載が確認されているのだ。政府関係者はこうした中国の行為を指摘した上で、「かつては日本国内で大きな騒ぎになったが、度重なることで日本も慣れてしまい、特別な事態だと思わないようになっている。力による一方的な現状変更を試み、既成事実を作ろうとしている中国側の思うつぼだ」と危機感を示す。 筆者は、特派員記者として中国に滞在中、中国当局そして民間の関係者に取材を続けた。そして取材した相手の多くが沖縄県の尖閣諸島は「中国固有の領土」と主張し、一部からは「日本と戦争しても取り戻してみせる」という強硬意見が出たことに、当時驚いたことを思い起こす。日本も「今そこにある危機」を認識し、注意深く冷静に、そして毅然として対応していくことが求められる。 【フジテレビ政治部 防衛省担当 木村大久】
木村 大久