ラッピング電車・AR活用…JR西日本が100億円投資、万博効果最大化へあの手・この手
JR西日本は2025年大阪・関西万博の波及効果の最大化を図る。列車や乗換駅の利便性を高めて万博来場者向けの輸送力を強化する。西日本地域の自治体と連携した観光コンテンツ整備などで周遊旅行の需要を創出し、広域波及につなげる。桜島駅など乗換駅の機能や安全性向上などの整備に約100億円を投資する。 新大阪―桜島間に直通臨時列車を設けてアクセス向上を図る。同区間を走る通勤形電車「323系」2編成でパレードをイメージした車体ラッピングと、拡張現実(AR)による没入感ある映像体験で車内空間を演出する。 弁天町駅を改良して乗り換えの利便性を向上し、弁天町駅と西九条駅にはホーム柵を設けて安全性を高める。 列車とシャトルバスの乗換駅になる桜島駅では、万博期間中に木造の通路と臨時改札を設ける。木造により建設時の二酸化炭素(CO2)排出量を約30トン削減する。通路は万博閉幕後に解体してベンチへ転用する。臨時改札空間では発光ダイオード(LED)パネルに万博をイメージする映像を投影する。 インバウンド(訪日外国人)をターゲットにした周遊促進、人気アニメとのコラボレーションによる移動需要創出などを図る。広域周遊の旅行商品、企画乗車券を投入する。