100万円以下で「クラウン」に乗りたい! めちゃ安い“高級セダン”は買っても大丈夫? 古くても「やっぱりクラウン」だけど格安中古はやめたほうがいい?
予算は100万円以下! どんなモデルが買える? 注意点は?
現在、中古車価格100万円以下で販売されるクラウンは13代目(S200系)以前のモデルが多くを占めます。 ただし、過度に古いモデルはほぼ“クラシックカー”のような扱いになるため、価格もやや高め。最も安価で購入できるのは11代目(S170系)以降のモデルとなるでしょう。
なかでも、個体数が多いのは2008年~2012年まで販売された13代目です。 13代目は“ゼロクラウン”の正統進化版といった位置づけで、曲線的なデザインを取り入れたほか、フルハイブリッドモデルの設定、「ドライバーモニター付プリクラッシュセーフティシステム」など先進機能の強化を図っています。 2010年2月にはマイナーチェンジが実施され、精悍なフロントデザインや内装仕上げの変更などを図っています。ラインナップは従来どおり落ちついた「クラウンロイヤル」とスポーティな「クラウンアスリート」を設定。 そして13代目クラウンの魅力はエンジンにもあります。世代が新しくなるにつれてエンジンのダウンサイジング化が進み、14代目以降はクラウンも一部グレードに4気筒エンジンが搭載され始めます。 13代目に搭載されるのは2.5リッター/3リッター/3.5リッターで、すべてレクサスなどにも搭載される「GR型」のV型6気筒エンジン。大排気量からくるトルク感や、滑らかな回転フィール、6気筒らしいサウンドなどを味わうことができます。 さて、100万円以下の中古車では、走行距離は10万km前後の個体が中心です。マイナーチェンジ前の前期型、およびマイナーチェンジ後の後期型ともに100万円以下で購入できます。 年式の割に価格が安いうえ、定期交換部品以外の機関系トラブルといった致命的な故障も報告されていません。にもかかわらず、中古車台数が異様に多いのはどういった理由があるのでしょうか。 クラウンを多く取り扱っている千葉県の中古車販売店の営業担当者は次のように話します。 「13代目クラウンは多く販売されたモデルなので在庫数が多く、需要に対して供給量が多いせいで中古車価格がやや安くなっています。 100万円程度ですと、ある程度の距離を走った個体が中心になりますので、機関に関しては年式や走行距離相応と言えますが、中古車として目立ったデメリットはとくにありません。実際によく売れていまして、セダンを所望であればオススメのクルマです」 もともと販売台数が多いうえに、登場から10年以上が経過したことで乗り換える人も増え、中古車として流通していることが増えたようです。その分、個体数が増えたことで全体的な相場の低下があり、手の届きやすい価格になっているのでしょう。 さらに、個体数が多いというのは価格競争になりやすく、オプション品などが豊富なものであっても比較的安い価格で手に入る可能性も上がります。その反対に、珍しいカラーが欲しい場合も、個体数が多い今がチャンスでしょう。 いっぽう、同じように非常に売れ行きのよかった12代目では、さすがに20年が経過することもあり、個体数が非常に減ってきています。このことから、13代目も向こう5年では大幅に数を減らすものとみられます。 なお、13代目も最終型で12年が経過しています。そのため購入後、長く乗り続けるには入念な状態確認やメンテナンスが欠かせません。 もともとが非常に頑丈で故障が少ないとはいえ、決して乗りっぱなしにするのではなく、メンテナンス記録をしっかりと確認し、必要に応じて手を入れてあげると良いでしょう。
Peacock Blue K.K.