外国人に災害情報を伝えるためには? 愛知の防災ネットワークがSNS利用調査を実施
twitterによる災害情報発信は外国人にはほとんど伝わっていない
調査責任者を務めたNPO法人多文化共生リソースセンター東海代表理事の土井佳彦さんは「SNSといっても国や言語によってこれだけ違うことがよく分かる。一方で母国の家族とはfacebook、日本の知人とはLINEなどと相手による使い分けや、facebookはメッセージ、Viberは電話などと用途による違いもありそうだ」と分析。その上で「日本の自治体の災害情報発信はtwitterが中心だが、外国人にはほとんど伝わっていないだろう。民間や個人が間に入って適切に届ける仕組みが必要だ」と指摘しました。この結果を受け、外国人コミュニティーのキーパーソンをリストアップする作業を進めているそうです。 TABOネット代表で中国出身の葛冬梅さんは、自身も主に使うのはWeChatだとして「LINEのようなグループコミュニケーションや電話、さらに電子マネーなどもぜんぶ合わさっていて、これなしでは生活ができないようなツール。誰でも登録できるので一度使ってみて」と呼び掛けていました。 名古屋国際センターで開かれた報告会では、他にも災害時に急に使われる「タキダシ」や「オウキュウショチ」などの日本語に戸惑う外国人の様子をユーモラスに表現する劇や、Youtube動画による情報発信などの活動が紹介され、多文化防災について理解が深められました。 (関口威人/Newdra)