VW管理職は2029年まで減給、向こう2年は1割減-南ドイツ新聞
(ブルームバーグ): ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)の管理職は、向こう数年間の給与が大幅に減額される。同社の競争力を強化するための労組との合意の中に、管理職の減給が盛り込まれた。
南ドイツ新聞が22日報じたところによると、約4000人に及ぶVW管理職は来年と再来年について、年間所得の約10%に相当するボーナスを放棄する。その後は2029年まで、この2年よりは小幅な減給になるという。
労組はオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)ら最高幹部に対して、10%を上回る給与の放棄を求めていると、同紙は伝えた。
この減給措置は、VWが3カ月に及ぶ緊迫した交渉の末に労組と20日結んだ合意の一部だ。VWは工場閉鎖の計画を取り下げ、従業員の追加ストを回避した。労使双方が合意に歓迎の意を示したが、経営陣が当初明らかにした劇的な措置による大幅なコスト削減からは後退した。
ジェフリーズのアナリスト、フィリップ・ウショワ氏はリポートで、合意された措置は「業界の変化のペースに追いつかなければならないという危機感が欠けている」と指摘した。
23日のフランクフルトでフォルクスワーゲンの株価は一時3.1%下落。年初来の下落率は23%近くに上る。
原題:VW Executives Face Pay Cuts as Part of Restructuring Deal(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Stefan Nicola