GWは日焼けに注意「服の下にも日焼け止めが必要?」「完全防備は健康にいいの?」皮膚科医に聞くホントのところ
■皮膚科医が推奨する日焼け止めの塗り方、服の下にも塗るべき?
――では、日焼け止めのSPFとPAについては? 「どちらも紫外線を防御する数値なので、基本的には値が大きいものを選んでおけば間違いありません」 ――効果的な日焼け止めの塗り方を教えてください。 「クリーム状に出るタイプの日やけ止めは、パール粒 1 個分、液状にでるタイプは、1 円硬貨 1個分を手のひらに取ります。額、鼻の上、両頬、アゴに分けて置き、そこからまんべんなくていねいに塗り伸ばす。そのあともう一度同じ量を重ねづけるやり方を推奨します」 ――黒い服は紫外線をカットしやすいと聞きました。黒以外の服を着る場合は、服の下にも日焼け止めを塗るべきですか? 「服を着ることで紫外線が直接肌に当たることは避けられるので、服の下に塗る必要はありません」 ■日焼け後トラブルは皮膚科に行く? それとも美容皮膚科? ――では最後に、日焼けしてしまった後のケア方法を教えてください。 「日焼け止めを塗っても、日光の下にいたら多少は日焼けをしてしまうと思います。気になる場合は、速やかにパックや炎症を沈めるスキンケアを施してください。冷やすことと、その後の保湿が重要です。皮がめくれたりヒリヒリしたり、症状がひどい場合は皮膚科を受診してください」 ――そうしたトラブルは皮膚科なんですね。美容皮膚科というのもありますが、そこは治療の仕方が違うのですか? 「日焼けによる障害は、日光に当たった直後に皮膚が赤くなり(サンバーン)、皮膚の赤みが消失した後に黒くなります(サンタン)。最初の赤くなっている時期に、ヒリヒリして、シャワーを浴びると痺れるような状態でしたら、薬を塗って炎症を抑える必要があります。その場合は皮膚科を受診してください。さらにその後、色素沈着して黒ずんでしまったという場合は、皮膚科でも美容皮膚科でもどちらでもOKです。基本的に、飲み薬で全身のトーンアップを目指します」 【監修】 圓山 尚(えんやまたかし) クリニックフォア新橋院院長。金沢医科大学医学部卒業後、日本医科大学附属病院皮膚科に入局し皮膚科・皮膚外科・レーザーを中心とした診療を行う。その後、湘南美容クリニックでの勤務を経て、2019年にクリニックフォア新橋院を開院。 (文:河上いつ子)