京口紘人「引退するかもという中で、もう一度ボクシングがしたいなと思った」と激白 再起戦へ意気込み
「ボクシング・TREASURE BOXING PROMOTION 7」(10月13日、横浜武道館) 元世界3階級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)とサウル・サンチェス(米国)のスーパーバンタム級10回戦をメインに行われる興行の記者会見が9日、東京・代官山で行われ、カシメロ、ビンス・パラス(フィリピン)、フィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)がリモートで出席した他、大会に出場する京口紘人(ワタナベ)、小國以載(角海老宝石)、谷口将隆(ワタナベ)の元世界王者3人と藤原茜(ワタナベ)が出席した。 5月に韓国で判定負けしたパラスへのリベンジマッチに臨む京口は「引退するかもという中で、もう一度戦いたいですと伊藤代表(プロモーターの伊藤雅雪氏)に伝えた」と、一度は引退も考えたことを告白。「(パラス戦から)2週間ぐらいしてゆっくりしてから、もう一度ボクシングがしたいなと思ってトレーニングを始めた。日常を過ごしていく中で、このままやめたら後悔の念がすごく残ると思えた」と、再起を決意した理由を説明した。 パラス戦に向けて「ビンス選手と3戦目が決まった(2018年のIBF世界ミニマム級タイトルマッチでは判定勝ち)ので、ここクリアしてしっかり決着付けて、もう一度世界で戦えるなと言ってもらえるパフォーマンスでリベンジする。自分のランキングはビンス選手にわたったと思っている(パラスはWBA4位、IBF6位。京口はIBF11位)ので、それを取り返す」と約束。 「敗因は見えたので、しっかり修正しつつ、明確に勝たないとなと思っている。前回失ったものを取り戻すということをテーマに掲げて厳しいトレーニングを重ねている」と意気込んだ。 同じ10月13日に両国国技館でWBC世界フライ級王座決定戦に臨む寺地拳四朗(BMB)については「彼がチャンピオンになると思っている。いずれはもう一度(世界戦のチャンスが)来るかもしれないが、先のことは見ていない。この試合にかけているので、お互いに頑張れたら」と話すにとどめた。 WBO世界スーパーバンタム級10位のンギーチュンバと対戦する小國以載(角海老宝石)は「相手は世界ランカーで、サウスポーは外してほしいと無理を言ってかなえてもらった。まあ強いやつやなと。何が何でも勝つ」と必勝宣言しつつ、「アカン感じやったら、ボクシング界の大仁田厚を目指します」と、7度の引退と復帰を繰り返す大仁田のしぶとさを見習う姿勢を示した。 昨年引き分けたカシメロについては「流れで、やれたらいいなというぐらいの感じで。取りあえず目の前の試合に勝ちたい」と、そこまでの執着は見せなかった。 ライトフライ級3戦目の谷口は世界ランカーと対戦予定で「世界戦線にまた絡んでいけるような試合を見せられたら。今ライトフライはほとんど(主要4団体中3団体)が空位。しばらくはランキング上位しかチャンスが来ない。(世界戦のチャンスを得るため)世界ランカーとやっていきたい」と話した。 空位のWBOアジアパシフィック女子フェザー級王座決定戦に臨む藤原は、7月に日本王座から陥落しての再起戦でもある。「ここで終われないので、しっかりベルトを取って、まだまだやれるぞというところを見せたい。世界挑戦までいけたらなと思っている」と再浮上を誓っていた。 全カードは次の通り。 【メインイベント・スーパーバンタム級10回戦】ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)-サウル・サンチェス(米国) 【セミファイナル・フライ級10回戦】京口紘人(ワタナベ)-ビンス・パラス(フィリピン) 【第4試合・スーパーバンタム級8回戦】小國以載(角海老宝石)-フィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア) 【第3試合・ライトフライ級8回戦】谷口将隆(ワタナベ)-未定(世界ランカーを予定) 【第2試合・スーパーフェザー級8回戦】新井志道(黒崎KANAO)-榊野凱斗(角海老宝石) 【第1試合・WBO女子アジアパシフィックフェザー級王座決定戦8回戦】藤原茜(渡部)-タンチャノック・パナーン(タイ) 大会のチケットはローソンチケットで15日まで先行発売中。大会の模様はU-NEXTで生配信される。