大阪「グリ下」の若者に調査 半数が宿泊施設希望
認定NPO法人D×P(ディーピー)は10日、厚生労働省で会見し、大阪の道頓堀にあるグリコの看板の下(グリ下)に集まる若者らを対象にしたアンケートの結果を公表した。必要なサポートについて聞くと約半数が「宿泊施設」を挙げた。 調査は7~10月にかけ、同法人がグリ下近くで運営する相談施設「ユースセンター」を訪れた若者を対象に実施し、200人が回答した。平均年齢は17・6歳で、女性が6割。主な住まいは大阪市内が4割だった。 必要なサポートについて聞くと▽宿泊施設54%▽食べ物32%▽病院の同行11%。このほか関係機関の紹介、相談、風呂を求める声もあった。 また、育った家庭などを自分の居場所と感じるかを聞いたところ、「感じない」が46%に上った。家庭以外で自分の居場所と感じる場所は▽友達59%▽特にない24%▽バイト先8%――の順だった。 現在の仕事については▽学生50%▽バイト18%▽無職14%▽正社員5%などだった。自分の暮らし向きは、中の中(34%)が最多で、下(24%)、中の下(21%)と続いた。 同日の会見で、同法人の今井紀明理事長は「若者らは社会保障制度を知らないのが現状。繁華街で、どうアウトリーチするのかが重要だ」と語った。