【独自解説】『103万円の壁』より難攻不落?国民民主党・玉木代表に立ちはだかる実現までの“3つの壁” 税制を決める希望に繋がる“交渉相手”とは?問われる党首の器
■「軽視していない。無視しておる」『自民政調』と『政府税調』の関係性
『自民税調』には、ものすごくベテランで何回も当選していて、派閥領袖をやっている人たちも入っています。「自分は財務省どころか大蔵省出身のプロだ」とかいう人もいて、“首相を超えるプライド”を持っています。
私は、『自民税調』の会長を長く務めた方と話したことがありますが、もう“けんもほろろ”です。「総理大臣なんてのは、何かあったら首が飛ぶんだよ。でも税金は、国民がずっとこの制度でやるんだ。簡単に、総理が決めたからって、言うこと聞けませんよ」とおっしゃっていて、数々の“神話”が残っています。
『政府税調』には、ずっと研究している大学教授も入っているので、「偉いんでしょう」と普通は思います。でも、『自民税調』のほうが優先されます。『自民税調』の意見がずっと通ってきた時に、ある記者が「ちょっと『政府税調』の言うことを軽く見過ぎていませんか?」と聞いたら、「軽視はしてない。無視しておる」と答えたと。この“神話の方”は亡くなったので、今は変わっていると期待しています。
■『自民政調』会長は岸田元首相のいとこに?税金を決める『コア』メンバーとは
「“恐らく”このメンバーで行くだろう」という人を挙げます。というのも、『自民税調』会長は公表されますが、それ以外のメンバーは、ネットなどで調べてもなかなか出てきません。 ざっと30人いますが、その中でも常連なのは、元財務大臣・額賀福志郎氏や現財務大臣・加藤勝信氏などです。会長は、岸田前首相のいとこ・宮沢洋一氏。ご親戚には宮澤喜一元首相がいて、元大蔵省出身です。
ただ、11~12月の半月ぐらいの短期間で決めるわけですが、30何人もいると話が進まないので、この中の9人ぐらいで、まず話を詰めます。最高幹部の『インナー』といわれる人たちです。
しかし、9人でも議論がいろいろ出て話がまとまらないとなると、真ん中の核という意味の『コア』と呼ばれる4人ぐらいで、話をつけます。誰が入っているかは年によって違いますが、この『コア』の人たちが、国民に大変身近な税金を決めています。
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