『夫が寝たあとに』異例の拡大はなぜ?藤本美貴&横澤夏子に聞いた番組ヒットの「3つの要因」
約束をしていなくても開かれる“ママ会”
1つ目は、出演者のみならず視聴者も参加する“ママ会”になっている点だ。 番組では、ゲストの経験を深し、さらに視聴者からも悩みや疑問などの声を募集。また、SNSの投稿に対するコメントを見ると「面白い」「共感する」といった内容に加えて、自身の体験を書き込む人も多い。 藤本「この番組では俳優、歌手、スポーツ選手などバラエティ番組ではあまり会う機会のない方もゲストでいらっしゃるんですけど、子育てをしているということで、同じ立場でお話ができるんです。そして、一緒に共感できる」 横澤「例えば、(元サッカー女子日本代表の)澤穂希さんのお話を聞いたら、“世界を相手に戦ってきたアスリートの方も苦しんでいるんだ”“悩んでいるのは、私だけじゃなかったんだ”と勇気づけられたり。そして“それ、やってみよう!”といった子育てアイデアももらえる。放送時間については、なんなら夜の方がっているかもしれないですよね!」 藤本「子育てをしていると、まず朝は戦いだし、子どもが小さいうちは昼も休めないからね」 横澤「あと、TVerが定着した時代でよかったです。お迎えに行く道中、仕事が終わったあと、寝かしつけたあとなど本当に自分のタイミングで、そしてスマホで見られるので。あとは夜の放送だとコソコソ話というか、公にしゃべっている感がないのもいいのかも(笑)」 藤本「“ここだけの話ぃ~”、という感じ(笑)。SNSのコメントも見るんですけど、みなさん、意見だけじゃなくて自分の話も書いてくださるのが嬉しい!コミュニティみたいな感じになってますよね」 横澤「約束をしていなくても、ママ会が開かれてるみたいな感じ。そんな気楽なママ会に参加している気持ちになってくれてたらうれしいですね」
「パパの共感も得る番組作り」
『夫が寝たあとに』が支持される理由の2つ目は、「夫を敵としない」作りになっている点だ。 番組では子育てに関する様々なエピソードが語られるが、夫への不満で盛り上がるということは少ない。また、お笑いコンビの霜降り明星のせいやなど男性芸能人をスタジオゲストに招いて、パパ目線での育児にフォーカスする回もある。 横澤「(この番組は)夫婦で見たら、夫婦の間での話の種になりますよね」 藤本「内容によっては男性が敵になるときもあるんですけどね(笑)“なんで、子どもにちゃんと怒ってくれないの~!”って(笑)。でもそこも、共感できるポイントだったりするのかなって思います」 横澤「夫婦生活を続けていく上で、不満だけを言って終わることはできないですよね。“これ以上は言わないでおこう”みたいなこともあったり(笑)。そういうリアルもすごく詰まってる気がします」 藤本「夏にイベント(『夫が寝たあとにママ会ライブ~夏休みもお疲れさまスペシャル~』2024年8月7日開催)をやったんですけど、ママだけではなくて、パパもたくさん来てくださったんです。ベビーカーがいっぱい並んでいて、世界一幸せなイベントだなぁって感じました」