【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…10月第4週の「米国経済」の動き
不安定ながらも円高傾向が続く値動きのなか、「円安トレンド」の転換が予感される現在、「米ドル円」に対する世の中の関心はかつてないほどに高まっています。そこで、来週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな、先週の米国経済の動きについて、東京海上アセットマネジメントが解説します。 【画像】「30年間、毎月1ドルずつ」積み立て投資をすると…
FRB、「ベージュブック」を公表…ソフトランディングに期待
FRBは、次回2024年11⽉6⽇、7⽇のFOMCにおける基礎資料である地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表しました。 ベージュブックのサマリーでは、全⽶12地区を総括した経済活動に関して「ほぼすべての地区でほとんど変化していないが、2地区で緩慢に拡⼤した」と報告されました。 先⾏きについては、前回(9⽉)報告の「今後数か⽉間で経済活動が横ばい、ないしは幾分改善するとおおむね想定している」から、今回は「不確実性が⾼まっているにもかかわらず、⻑期的な⾒通しについては幾分楽観的」と⽰されました。先⾏きを中⼼に、判断が幾分引き上げられた格好となりました。 先⾏きについては、⼤統領選挙を中⼼に不確実性は⾼いものの、FRBが利下げ局⾯へ転換したことを受けて楽観的な⾒⽅が出ています(図表1)。 ⾼⾦利の影響が広がっていた前回報告では判断が引き下げられたものの、今回は⽶国の経済活動が⼤崩れに⾄ることなく底⼊れが近い可能性が⽰唆されました。 すなわち、FRBの⾦融政策運営が奏功し、⽶国経済のソフトランディング(軟着陸)を実現するとの期待を裏付ける内容となりました。
新規失業保険申請はハリケーン前の⽔準に戻る
⽶労働省が公表した10⽉19⽇までの1週間の新規失業保険申請件数は、22.7万件と市場予想(24.2万件)を下回りました(図表2)。 ハリケーン「ヘリーン」「ミルトン」やボーイング社のストライキの影響などにより、9⽉下旬から10⽉上旬にかけて申請件数は⼀時的に増加したものの、その後は2週連続で減少し、ハリケーンが上陸する前の⽔準に戻りました。 ハリケーンによる影響で、就労できなくなった多くの労働者が失業保険の申請を⾏わなかった可能性があるものの、ベージュブックで報告されているように、直近2週間の結果はハリケーンによる労働市場への影響は⼀過性のものであった可能性を⽰唆しています。 東京海上アセットマネジメント ※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…10月第4週の「米国経済」の動き』を参照)。
東京海上アセットマネジメント株式会社