世界の一流と普通の人の「本の読み方」決定的違い 仕事ができる人がやっている「5対2の法則」とは
それを驚異的な速度で、何度も繰り返すことによって、新たな知識を蓄え、自分のスキルをブラッシュアップしています。 ■読書を娯楽で終わらせない工夫 インプットとアウトプットの隙間を空けないことが、彼らの一番の特徴といえるかもしれません。 この視点を持っていないと、情報をインプットすることだけが目的となって、読書は自己満足のための「娯楽」で終わることになります。 「本を100冊くらい読んだけど、何も学びがなかった……」というのは、こうしたことによって起こります。これが「娯楽」と「教養」の違いといえるかもしれません。
グローバル企業のエグゼクティブには、どんなときでも、小さなメモ帳とペンを携帯する習慣があります。仕事中はもちろん、移動で飛行機に乗っていたり、休日の間もメモ帳とペンを手放さず、思いついたアイデアや、気になったことを書き込んでいました。 読書のときも、備忘録として簡単なメモにまとめることで、物忘れや勘違いを防いでいるといいます。 本にマーカーで線を引いても、時間が経ってしまうと、記憶として残らなくなるため、彼らは簡潔にメモをすることを習慣にしているのです。こうした小さな工夫が、大きな可能性を生み出しているのだと思います。
弊社が日本企業で著しい成果を出している一流ビジネスパーソン962人に調査したところ、彼らは1年で平均43.2冊の読書をしていることがわかりました。 これに対して、成果が平凡な社員の年間読書量は平均2.4冊ですから、一流社員は一般社員の18倍も読書をしていることになります。 ■一流ビジネスパーソンの「5対2の法則」 この違いは、そのまま知識欲や好奇心、情報量の違いとなるため、この数字の差が仕事の成果にリアルに現れていると考えることができます。
日本の一流ビジネスパーソンは、多忙な毎日を送っているため、平日に読書をする時間的な余裕はありませんが、一般社員と比べて有給休暇の消化率が高いこともあり、有給休暇や夏季休暇、年末年始の休みなどに集中して読書をする傾向が見られます。 彼らが読んでいるのは、仕事と関係のあるビジネス書が中心ですが、最近の追跡調査によって、その読書傾向には「5対2の法則」があることがわかっています。 彼らは平均すると1週間に1冊くらいのペースで読書をしていますが、多くが一度に平均7冊をまとめ買いしており、その内訳が話題のビジネス書5冊に対して、小説や図鑑など自分が興味のある本が2冊となっているのです。
越川 慎司 :クロスリバー代表取締役